ボツリヌス培養プラント⑮ | 法友(とも)へ

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富士の道場の正面に生活班の車が止まっており、すでにご飯やオウム食をいれた大きな鍋が積み込まれていた。


大人数の食事に後ろの座席を占領されていたので、僕は助手席に乗り込んだ。


が、しかし、車が走り出す気配がない。



「どうしたの?」と聞くと、「あそこに不審な車が止まっているんですよね。」という。


坂本弁護士事件の後ということもあり、上九での動きを知られないようにとiいう考えからだと思うが、警備を厳重にと言う指示はサマナに出ていた。


とは言っても、末端のサマナは坂本弁護士事件も、ボツリヌスの培養も何も知らないのだが、上の人間から警戒しろと言われれば警戒するしかない。



一向に車が動く気配がないので、「まだ出ないんなら、食事してきていいかな?」と言おうと思った矢先、「仕方がないから行きましょう。」ということになった。


あ、やっぱり食べられないんだ。これはカルマなんだ。


と思いつつも、車は上九へと向かっていく。



車を運転しているサマナが「付いてきてますねえ。」と言った。


腹減ったなあと思いながら後ろを振り向くと、たしかにさっきの車がぴったり付いて来ている。


あの車はいったい何なのだろうか?