車に乗せてもらえたのはいいが、運転手が、正直怖い。
俺ら「ご職業はなんですか?」
運転手「風俗関連の仕事や。」
この瞬間に俺たち二人は、今すぐにこの車から降りたくなった。
心の声(風俗関連の仕事って、ヤ○ザじゃないか)
運転手「風俗関連というてもな、俺はヤクザじゃないで!」
運転手「自分で起業したんや!」
ここでこの運転手の人をおっちゃんと呼ぶことにする。(職業柄、名前を明かすわけには行かないので。画像も乗せられません)
おっちゃん「お前らせっかく、大阪来たんやから遊べや!」
俺ら「俺たちヒッチハイクでここから土曜日までに東京に帰らなければいけないんですよ!!」
おっちゃん「そうか、新幹線で帰れや」
俺ら「今回はヒッチハイクが目的ですし、そんなにお金がないです。」
おっちゃん「新幹線の交通費なんか、俺が出したるわ!とりあえず今か飯食いに行くぞ!」
・・・・・・・・・・・こうしてこのおっちゃんに付き合って飯を食いに行くことになった。
そして、それから全ておっちゃんの奢りで豪遊した。
とりあえずカプセルホテルまで連れてかれて、ここで泊まれや。
昼になったら迎えに行くからその時、また電話するからな、と言われた。
そして俺たちは相談した。
あのおっちゃんは、いい人だ。それはわかる。
だけど、これ以上信頼していいのか?
期限までに帰れるのか?
なにか危険なことに巻き込まれないか?
おっちゃんが嘘付いてるとは思えない。
本当に新幹線のチケット代を払ってくれるのか?
というかヒッチハイクが目的だから、新幹線使っちゃダメじゃないか。
もし、あの人が嘘ついたとしても俺たちみたい学生に嘘をつくメリットないんてないんじゃないか?
いろんな状況を想定した。
俺はなんであのおっちゃんがここまで俺たちを楽しませようとしてるのか考えた。
その時、車内の会話が脳内再生された。
『おっちゃん「俺は昔、バックパッカーやってたんやで。
昔、ツアーでインド行ってたんやけど、ツアーのシステムに飽き飽きしてな、帰りの航空券だけもらって一ヶ月くらいフラフラしてたんや。
へぇ、お前もインド行ってたんか。
あの国は面白いよな。
それでな、ツアーでしか使わない金しか持ってきてなかったんや。
当然、金なくなるわな。
そしてな、インドで飯を食わず三日間くらい水だけしか飲まない生活しててな。もう死にそうになったんや。
そんな時に、俺は金持ちの日本人好きなインド人に助けられてな。
二ヶ月の閒、彼にお世話になったんや。
そんな経緯があるから、今は当時よりむっちゃ金持ちになってから、お前らみたいにヒッチハイクしたり、バックパッカーしてて困った奴らを助けたいわけなんや。」』
この時、インドへ行ったときの風景や感情や経験がこの人と全てリンクした。
俺達はやっぱりこの人を信頼せずにはいられなかった。
そしてホテルで睡眠を取り、次の日、昼になったが電話がこなかった。
俺たちは、このまま本当に期限までに帰宅できるのか不安になっていった。
最終章、俺たち、期限までに本当に帰宅できるの?
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