恋愛小説家 -37ページ目

まぁそんなものです。

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優先席の近くで携帯をいじっていたら
憤慨したおばさまの声が。

「ホントに最近の若い人は
携帯の電源を切れと書いてあるし
放送でも言ってるのに聞こえないのかしら!?」

あ、間接的に叱られちゃいました。

携帯はすぐに鞄にしまいましたが、
ますますヒートアップするおばさまに
娘さんと思われる女性が「まぁまぁ」と宥めていました。

と、その時です。

「あら!」とバッグから携帯を出したのは、
他でもないおばさまでした。
「返事がきたわぁ~」と。

そんな学びの日々です。

LOVE&PEACH

恋愛小説家

 
夢を見た


いつも歩いている道の

前の方に見覚えのあるひとがいて

私に手を振っていた

頭のなかでは誰なのか分かっているのに

現実とは少し違った顔をしてみえた


冗談や嘘かもしれないし

思い過ごしかもしれないけど

私のことを慕ってくれている気がして

心がどこか引っかかったのか

思い出すための時限装置がはたらいたのか

私が彼を呼んだのか

向こうから夢に入ってきたのか

やたら鮮明に現れて驚いた

 

そこここに甘い香りをただよわせ

桃でも食べましょうか

熟れた実から果汁がしたたり手首を伝う

こぼさないようにやわらかく吸いとるように

歯を立てた途端

 

目が覚めた

酸いも甘いも

「で、最近どおよ?」

「悪くない、かなぁ。」

 

彼はね、とてもいいひと。

いつも手をつないで歩いてくれるひと。

映画を観ると、私よりも泣いてたりする。
大きな音で鼻をかんだりする。

 

よく、彼女の横でブランドもののバッグを持って歩ってる男子がいるよね。

そういうの、私はあまり好きじゃないんだけど

でも本当に重いとか、必要なときだけは

黙って私の鞄を持ってくれるような感じ。

目が合うとつい口元が緩んで、真顔になれない。

そろそろ、小じわが気になるお年頃なのにねぇ。

 

かなりあちこち、歩きまわってるよ。

いい大人が、突然スキップしたくなったりしてね。

ばかみたいと呆れるでしょうけど

こういう気持ちって、幾つになっても変わらないらしい。

 

「なぁに、あんたしあわせそうねぇ。」

「そんなこと・・・ある。」

「ばっかじゃないのぉ~!?」

「ほらね、そう言われると思った!」


だけど、そっちも幸せそうに見えるって。

良い意味で、すっかり落ち着いたヤングミセスって感じよ。

服もメイクも完璧だもん。

お茶しても、ちゃんとお化粧直すし

そもそも、ちゃんとヒールを履いてるってとこがすごい。

とにかく、女を捨ててない気合っていうかが、格好いいよ、とても。


「どーなんだか。」

「そう?」


昔、こんなこと言ってたよね。

若いころの恋は、摘みたてのイチゴ。

甘酸っぱくてみずみずしくて、鮮度が命。

それなら今のあなたは、

ケーキに乗ってるゴージャスなイチゴかも。


「アタシはしあわせ、なのかしら?」

「・・・でもそう見える。違うの?」

「まあね。たぶん、しあわせよ。」


仲良しなのに、全然似てない私たちは

幸せの種類や基準も、どこかしら違うんだろう。

けれども、あなたも私も十分すぎるほど

酸いも甘いも、分かっている。

 

H2O

恋愛小説家

 

前にも言ったとおり

あなたは水みたいだと思う

 

さらさら流れて淀みなく

光を映し花を咲かせて

たまに空から降ってきて

私の身体の70%を占めている

 

ああ、喉が乾いた

グラスいっぱい水を頂戴

 

熟女って何かね

電車通勤を始めた、と書きましたが

働いている人たちは20代がメインとあってお若いです。

とはいえ部屋全体の平均年齢はもう少し高いので

思うに、中間の層(35~45歳ぐらい)が抜けているようです。


「幾つですか?」と訊いてきた先輩は、35歳。

「33です」と答えると「熟女が増えた☆」とニコリ。

 

じゅ、熟女?

 

おもしろいなぁ。

これまでの仕事においては若輩者だった私が、

ここでは熟女なのであります(笑)

 

随想 100723

私からあなたへ
この歌をとどけよう
広い世界にたった一人の
わたしの好きなあなたへ


昔教育テレビで流れていた

「切手のないおくりもの」という曲を口ずさみます。

AメロBメロなどなく、たった10小節ほどで1番が完結。

同じフレーズを繰り返すから、すぐに覚えてしまいました。

財津和夫さんもセルフカバーで歌っているようです。


電車通勤を始めました。

行き先の駅には長い長い木製のベンチがあり

それは見るからに古そうなのですが、とても魅力的で気になっています。

これまで数え切れないほどの人々が腰掛けてきたのでしょう。

ほのかに艶がある、こげ茶色のベンチ。


夕方、帰路に着くときに決まった場所でパンの焼ける匂いがします。

でもパン屋さんは見当たらないし、謎は深まるばかり。

商店街は入り組んでいるようですし、いつか探検するんだ!と思います。


昨夜、スコールのように雨が降り

乾いた土を湿らせてくれました。

枯れかけていた植物にとって、恵みの雨です。


7月に入ってからはあっという間でした、今日は23日。

忙しいだの疲れただのこぼすのは好きではありませんが

正直言って、ちょっと忙しいかもしれません。

落ち着かないことが山積みです。

不義理をしている皆さん、もう少しご容赦ください。


うずき

「人の魂には重さがあって、

死んだときに何グラムか体重が減るそうだよ」

と君が云う話は本当だろうか

だとしたら私の時には量らないでほしい

愛情深さが計り知れないように

引き合う魂も数字になりそうもない

 

その笑顔を思い出すだけで

身体の中にぽうっと火が灯る

いとしいのは何も笑顔だけじゃなく

どんな表情も堪らなく好きだと思う

視線がぼんやり空(くう)に漂っているときも

いい顔をする人なんだ

 

結わいた髪の先から爪先から

滞っていたものが巡りだして

疼きだすこころに涙ぽろぽろ

「居ても立ってもいられません」と

名を呼んでみる

 

灼熱の日差しが肌を焼くのに

急に背中をお化けに撫ぜられたように

ぶるっと震え両腕を抱いた



Hexagram

六芒星(ヘキサグラム)は

二つの正三角形を重ねたら、あらわれる星。

 

恋愛小説家

  
ことばは無力なようで、そうでもなかったりもして

良薬であり、毒でもあり、愛情であり、暴力でもある

なのに私のことばときたら

虚しく空を切るばかり

 

黙っている沈黙までも

心穏やかに共有できるならいいね

 

クラシックのコンサートで

居眠りするのは恥ずかしいと思っていたけど

そんな夢心地の音に包まれて眠れたならいいね

 

六芒星の均衡が二つの三角形で生まれるように

世の中に「対」がいっぱいあるのは

一つきりで完全になれるものが少ないからだと思う

 

正午の公園

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ブランコも砂場も空っぽ
動いた影はアオスジアゲハ

信号待ちに滲んだ汗は
エスカレーターでぽたりと落ちた
一段上にあなたはいない

随想 100719

勝手に梅雨明け宣言した半日後に、オフィシャルな梅雨明け宣言。

連日の猛暑ぶりにへとへとなのですが

冷房を求めて?デパート前には駐車場待ちの行列。

そんな、地球に優しくない光景に加わってしまう私。


「ベスト・キッド(原題「カラテ・キッド」)」のリメイク試写会で

さすがに歳を感じたジャッキー・チェンは

ちょっと影のある寡黙な師匠役。

映画には突っ込みどころ満載なのですが、

ワイヤーアクションなしでもすてきなジャッキーおじさん。

くだらないジョークとベタな笑いに

素直に反応する周囲の子どもたち。

沈黙した映画館で笑いをこらえる大人たちよりも

そうだね、面白いときは声をあげて笑えるほうがいい。


ゆらゆら逃げ水と、

魚眼レンズ越しみたいに歪んだ夏の地平線。

スプリンクラーで虹が出て、湯気が立ち上るアスファルト。

一年前は何をしていたかな?そんなことを思いながら

蜃気楼が見えた気がした、今日は貴重な月曜休み。