「また明日」と、「また来年」 | 馬の町から

馬の町から

ダンナのフランス赴任で、家族でシャンティイ→シャンティイ近くの村で過ごした、2018年3月26日~2020年10月26日まで、合計ぴったり2年7ヶ月のフランス生活の記録。子供は2008年生まれの娘「はな」(仮名)、2010年生まれの息子「かい」(仮名)。

今日は週末のことを投稿しようと思ってましたが…後日に回すことにします。

 

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以前書きましたが、毎晩20時になるとトランペットと拍手が鳴り響く我が村。

 

夏時間になって以来、20時が明るくなったので、近隣の人達の姿も見えるように。

 

斜め向かいのおうちは窓から顔を出していて(でもうちからは木が邪魔でダイレクトに顔が見えない)、うちのお隣さん(こちらも角度的に見えない)と通り越しに大きな声で何かをお話ししてたり。

 

反対側を見ると、トランペットの音を合図に外に出てくるご老人がちらほらいらして(でも決して近寄ることはなく、皆さんあくまで自宅の外に出たところで止まって拍手を送っています)、お互いに大きな声で話していたり。

 

で、ひと通り拍手が終わり、トランペットの音色が止まったところで、皆さん「À demain.(また明日)」と声をかけあって家の中へと戻っていきます。

 

この「また明日」が、今の生活にはとても大切だなぁと。

 

この20時の拍手で、いくら医療関係者に感謝の意を表明したところで、果たしてどれだけの力になるか…そんなの言うまでもないことですけど、もうひとつの意味合いとして、「明日も元気で会いましょう」というのは、とても大事、特にこんなお年寄りが多い村では。

 

お互いが前日と変わらず元気であることを確認するとともに、みんなと毎日20時の時間を共有するというささやかな楽しみも、今この生活の中ではとても大切なことだなぁと思います。

 

私なんかはまだ近隣とほとんど関わりがないし、フランス語も分からないけど、皆さんがそれぞれに前日同様元気な姿で現れるのを見るのは、それはそれでほっとする時間なのであります。

 

医療関係者や、今現在働いてくれてる皆さんへの感謝、そして遠い日本が無事でありますようにと空に願う、毎晩20時なのでした。

 

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それにしても…本当に日本は心配ですね、じわじわと来ていますよね。

 

この期に及んで緊急事態宣言すら出ないって言うのは一体何なんでしょう?(ようやく出そうな雰囲気ですが)

 

日本の緊急事態宣言が、欧米のロックダウンのような効力は持たないというのは現状仕方ないとして、それならなおさら、さっさと出しなさいよと思わずにはいられない。

 

先日の安倍総理の演説も20分聞いていましたが、終わった瞬間「ダメだこりゃ…」って言ってしまった私(何度も言ってますけど、一応私、現政権支持派ですからね)。

 

というのも、マクロンさんだったら20分演説したら具体策3つは提示してくるよ!と。

 

それに引き換え…一体日本政府は何やってんだ?と。

 

…でもね。

 

これはいつも拝読してるフランスブロガーさんの記事で初めて知ったんですけど、実はこんな休業補償も既にあると↓

 

 

そしてその翌日だったか、これまたいつも拝読しているスペインブロガーさんに、経産省のHPにもいろんな政策が上がってると教えていただき。

 

…なんだろうな、なんでこれが、総理や官邸から発信されない?日本のマスコミで扱われない?なんで在欧ブロガーさん経由で知ることになるんだろう?普段経産省のHPなんて日常的に見る人いないでしょ?政府として情報発信しないってのは、この制度を使われたくないのかしら?なんて穿っちゃったり(まぁ私の情報収集能力が底辺だからなのはもちろんですが…なのでもし積極的に発信されてるんだとしたらごめんなさい)。

 

マスコミなんて所詮「マスク2枚」とかおもしろいところ切り取って大騒ぎするだけだし…。

 

…って思ってたところに、数日前の辻仁成さんのブログ、この記事がまさにこの問題の現状を具体的に物語ってるなと。

 

処理の煩雑さが伴ってなかなか実際のお金まで辿り着けないこと、これって問題だなぁって…(そして今同ブログ最新記事を拝読したところ、やはり補償が間に合わずお店を閉めることになったと…)。

 

フランスの場合は、「まずは支給するよ、でもその代わりあとできっちり監査入れるからね、違反してたら(=休業補償もらってるくせにこっそり営業してたりしたら)罰金ね」、っていう順番みたいだけど、とにかく支給ありきじゃないとウィルスのスピードにとてもかなわないよね…。

 

果たして日本はこれからどうなるのか…本当に心配なんですけど…でも既にロックダウンしてるところに住んでる海外の日本人が「日本ほんとに気を付けて!!」って発信しても、「所詮あなた海外在住だからね」「日本の状況ちゃんと分からないでしょ」「日本は大丈夫だから、むしろそっち気を付けたら?」「上から目線?先輩ヅラ?」って言われて終わっちゃう、っていう話もちらほら目にして(もうちょっと言い方はあれですけど)…本当に悲しくなりますね…。

 

今これだけ大変な目に遭って、母国に同じような目に遭ってほしくないって、本気で心配してるのにね…気づいた時にはもう遅いんだっていう、このウィルスの爆発力を身をもって体験してるからこそ言ってるのにね…今の日本の状況が、今私達がいる場所の初期の段階にそっくりだから言ってるのにね…。

 

…まぁ、私は、日本の医療を信じてますけど…そうは言っても、医療関係者にものすごい負担がかかっている(これからますますかかっていく)のは間違いないので…本当に心配です…。

 

昨日のおおたわ史絵さんのブログが分かりやすかったのでリブログ↓


医療現場は頑張ってるし、自治体レベルでも頑張ってくれてるところがすごく多いように感じています…ので!政府も頑張って…!

 

昨日の夜はエリザベス女王の演説もありましたね…テレビで生で観てたものの、ここはフランス、きれいな英語の上にフランス語同時通訳かぶせられて何も聞き取れなかったのが残念すぎましたが(苦笑)

 

いつの間にかフランスより大変そうなイギリス…やっぱり初期対応って大事ってことですかね…(まぁフランスもそんなに初期対応よかったとも思わないけども…でもイギリスはそんなレベルじゃなかったもんな…いまだにちょっと緩そうだもんな…首相も回復しないっぽいしな…)。

 

ともあれ…「桜は来年もきっと咲きます」(©小池知事)、世界中、どこにいる皆さんも、頑張りましょう!(雑なまとめ)

 

…ってところで、明日の記事はこの流れからの、「また来年」はないんだよ…(号泣)のお話…。