2023年11月に都民ファーストの会の仲間の伊藤悠都議と、兵庫県で特別支援学校と公立高校を同じ敷地内で一体的に運営している阪神昆陽学校を視察してきました。

 

 

 

 

視察した結果、東京都でも同じように、同じ敷地内に特別支援学校と普通学校を併設し、日常的に交流や共同学習をすることで、インクルーシブな教育環境を推進するべきではないかと、東京都教育委員会と意見交換をしてきました。

 

伊藤悠都議が、2023年12月13日の一般質問でこの件を質問し、「一体的設置を検討する」旨の答弁がありましたので、ご報告します。

 

 

2023年12月13日都議会本会議ー伊藤悠都議の一般質問

 

<伊藤悠都議の一般質問議事録>

 

 スペシャルニーズのある子供たちも同様です。保育園では、障害のある子もない子も一緒に遊び、関わり合うにもかかわらず、あるときから、子供たちは、普通校と特別支援学校に分かれて進学し、分かれて学び、分かれて遊び、分かれたまま社会人になってしまいます。
 

 そこで、私は、龍円あいり都議と共に兵庫県の阪神昆陽高校を視察してまいりました。ここは、普通校と特別支援学校の校舎を同じ敷地内に設けている全国でも唯一といえる学校です。両校を渡り廊下でつなぎ、生徒同士の交流を促し、スペシャルニーズのあるお子さんが普通校の授業を日常的に選択できるようにしている点からも、画期的な学校でした。特別支援(学校)の生徒の声を紹介します。「高校の生徒と会話ができるか心配していたけれど、自分から話しかけたとき返事があり、うれしかった」両校の校長を兼務する(沖良宣)先生は、次のように述べました。「普通校の生徒と一緒に授業を受けると、特別支援の子もコミュニケーションに自信がつき、就職した後、活躍しやすい」といいます。
 

 分けるではなく、交流しやすい学校をつくることが、文字どおりインクルーシブな教育につながるのではないでしょうか。こうした分けない校舎づくりが、スペシャルニーズのある子供、ない子供の相互理解、コミュニケーション能力を育むものと思えてなりません。


Q.そこで、私は、小中学校及び都立高校の整備に当たり、都教委は今後、地元市区町村などと連携し、特別支援学校との一体的な設置を都として新たに検討していくべきと考えますが、教育長の見解を求めます

 

 

<東京都教育長答弁内容>

 

 

 

小中高校と特別支援学校の一体的な設置についてでございますが、共生社会の実現には、障害のある子供とない子供が共に学び、体験し、相互理解を深めることが重要でございます。


 これまでも都教育委員会では、障害のある子供とない子供の交流及び共同学習に関する研究や、特別支援学校の子供が居住地の学校に副次的な籍を持つ副籍制度など、インクルーシブな教育を推進してまいりました。


 今後、都教育委員会は、さらに取組を進めるため、区市町村や高校関係者等の意見を踏まえながら、高等学校等と特別支援学校との一体的な設置など、インクルーシブな教育の新たな在り方について検討してまいります

 

 

 

  特別支援学校と都立高や小中学校との一体設置検討へ

 

伊藤悠都議の一般質問の答弁で、東京都教育委員会では、都立特別支援学校と、都立高校または、区市町村立の小中学校との一体的な整備に向けて検討を開始することが明らかになりました。

 

一体整備は日本全国でも例がほとんどない中で、検討事項も多いことと思いますので、まずは検討が始まることは大きな一歩だと捉えております。

 

 

 

こちらのブログにも書きましたが、ただ敷地を一緒にすればインクルーシブにはならないと感じておりますので、「インクルーシブな教育」をしっかりと見据えて、今後も都議会においても議論を続けていきたいと考えています!

 

一体運用する学校があることで、そこがハブとなって、東京全体のインクルーシブな教育への理解が広がり、環境が推進されることに期待いたします。

 

 

  2024年は東京都インクルーシブ教育元年に!

 

前回のブログでは、令和6年度(2024年度)は、区市町村立の小中学校に「インクルーシブ教育支援員」の配置がスタートすることを書かせていただきました。

 

 

 

特別支援学校と、都立高校や小中学校との一体設置の検討開始とあわさえて、2024年は「東京のインクルーシブ教育元年だったよね」と後に言われるようになってほしいと願っています。