こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
以前のブログ記事、『 1-3-5の予算帯と2-4-8の価格壁 』で、それぞれの『予算帯』によって、お店に来る客層が変わると言いました。
変わるのは、それぞれの『価格壁』で邪魔されるからです。
これにより、それぞれの『予算帯』に合わせた商品ができるとも言えるでしょう。
そして、それぞれの『予算帯』に合わせた『お客さんの想い』も変わって来るのです。
例えば、スーツ上下セットを購入する場合で考えてみます。
◆(A)のスーツ上下セットの予算帯:3万円以下
◆(B)のスーツ上下セットの予算帯:5万円~7万円
◆(C)のスーツ上下セットの予算帯:10万円以上
このような『予算帯』のスーツ上下セットがあったとします。
この時、『スーツのモノの価値』は、何でしょうか?
◆(A)『単なる着るモノ』
◆(B)『身だしなみを整えるモノ』
◆(C)『周りの見る目を変えるモノ』
では、それぞれのモノに対する『お客さんの想い』は、何でしょうか?
◆(A)『スーツを着る必要があるので、スーツであれば何でもいい』
◆(B)『良い仕事をするには、良いスーツが必要だろう』
◆(C)『周りから、いつもいい雰囲気ですねと、言われたい』
このように、スーツ上下セットのそれぞれの『予算帯』に合わせた、『スーツのモノの価値』と、それに対する『お客さんの想い』を書いてみました。
ドンピシャでないかもしれませんが、何となく違いを感じてもらえたでしょうか?
このそれぞれの『予算帯』でスーツを購入したお客さんがいたとします。
ここで質問です。
もしも、あなたがクリーニング店さんで、お客さんのスーツをクリーニングするとします。
それぞれのお客さんに、どのようなメッセージを送るでしょうか?
<例えば>
(A)のお客さんには、『汚れをキレイに落とし、シワをしっかり伸ばします』と約束するメッセージを送るといいでしょうね。
では、(B)と(C)のお客さんには、上記のメッセージだけでいいでしょうか?
もちろん、このメッセージも必要です。
しかし、それだけでは、汚れたり、シワになったりした時しか、クリーニングに出してもらえません。
では、どんなメッセージを出せばいいのでしょうか?
今、思いついたままを書きます。
<例えば>
『顔はそんなに良くないのに、なぜかモテる人っていませんか?』
『それは、その人が持っている雰囲気がいいからです』
『雰囲気は、見た目と人柄で決まります』
『その比率は、見た目が7割で、人柄が3割でしょうか?』
『見た目の中でも顔は、重要なポイントです』
『しかし、顔には好き嫌いがあって、顔がいいからモテるとは限りません』
『その点、人柄はその人の内面から出てくるもので、約束を守る、継続する、感謝するなど、これができる人は好かれます』
『また、いつ会っても清潔感がある人、一緒にいても嫌な感じがしない人など、清潔感がある外見と、落ち着いた優しい人柄に、多くの人が好印象を持つでしょう』
『そんな雰囲気がいい人になる第一歩が、服装や髪形などのお手入れです』
『クリーニングもその1つと考えて下さい』
『そうかもね、と思ったら今すぐ行動することが、上手く行くコツです』
『行動することで、きっと良いことが起こり出しますよ!』
こんな感じのメッセージを、(B)や(C)のお客さんに送るのです。
このメッセージに納得されたお客さんは、お店に来られる頻度が増えて来ます。
どうでしょうか?
お客さんの想いに合わせたメッセージを送ると、お客さんに喜びながらお金を使ってもらえます。
一度試してみて下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則