トピックス -7ページ目

トピックス

身近で起こっている動物に関する事件や情報の発信blogです。

2025年10月3日 毎日新聞

 

 希少な動物とふれあえる「野生動物カフェ」で、けがや感染症の予防策などが十分でない不適切な管理が横行していることが3日、世界自然保護基金(WWF)ジャパンの調査で判明した。新型コロナウイルス禍で指摘されたように、野生動物との濃厚接触は「感染症の温床」と懸念される。店側と客側双方の意識向上に加え、法規制の強化が求められそうだ。 

 

動物カフェで展示されているフクロウ(本文と関係のない店舗で撮影)(毎日新聞)

 

【写真まとめ】絶滅懸念種も 展示が確認された動物たち  

 

 WWFジャパンは6~7月、野生動物を10頭以上展示していることがインターネット上で確認された、東京都▽千葉県▽神奈川県――の計25店舗を覆面で訪問調査。展示・販売されている動物の種類と数のほか、従業員の立ち会いの有無や、柵や手洗い場の設置状況などを点検した。

 

  展示が確認された野生動物は計1702頭で、うち459頭はシロフクロウやコツメカワウソなど絶滅が危惧される種だった。鋭い爪と牙が特徴のミーアキャットなど、接触でけがをする危険性の高い動物を23店舗が扱っており、柵を設置して直接触れないようにすることが望ましいが、このうち19店舗は、柵がなかったり、従業員の立ち会いがなかったりと、けがの予防策が不十分だった。 

 

 ◇半数近くが「手洗い場なし」

 

  感染症対策の面でも問題が浮かび上がった。

 

 展示動物の体表をぬぐって採取した検体を分析した結果、計137種類の細菌が検出された。このうち、O157に代表される腸管出血性大腸菌が4店舗▽胃腸炎や腸チフスを引き起こすサルモネラ菌が2店舗▽抗生物質が効きにくいブドウ球菌の一種が7店舗――で確認された。

 

  感染症対策の要となる手洗い場を11店舗が設置していなかった。手指用消毒液を置いていない店も1カ所あった。客の入店時、23店舗で従業員が手指消毒を呼びかけていたが、退店時に呼びかけていたのは14店舗にとどまった。店側が人から動物への感染は気にしても、動物から人、さらに人から人への感染を軽視している傾向がうかがわれた。

 

  過去の調査から、日本には野生動物カフェが約100店舗はあるとみられている。海外では飼育や接触が制限される種でも日本では自由度が高く、愛好家の間で「野生動物カフェ大国」との認識が広がり、外国人観光客の来店も目立つ。

 

  一方で、2023年に野生動物カフェを禁止した韓国などと比べ規制は緩いという。調査結果をまとめたWWFジャパンの浅川陽子さんは「展示・販売は希少種の乱獲と絶滅リスクを高め、人にとっては負傷や感染のリスクを高める恐れがある」と語る。

 

  ◇獣医師でもある石塚真由美・北海道大獣医学研究院教授(毒性学・法獣医学)の話

 

 同じペットでも人間社会に定着し、病気なども分かっているイヌやネコと違い、野生動物は共生している細菌やウイルスの実態がほとんど分かっていない。野生動物カフェは感染症の温床といえる。動物とのふれあいは人には癒やしになるかもしれないが、動物には大きなストレスになりうる。動物愛護管理法など関連法の規制強化が必要な時期を迎えている。【田中泰義】

 

2025年10月6日 長野放送

 

「長野県内初の譲渡会」です。長野県は10月5日、多頭繁殖によって民家で増え過ぎたウサギの緊急譲渡会を開きました。参加者は、飼育の注意点などを学び新たな家族の一員として迎え入れたようです。 

 

ウサギの譲渡会(長野放送)

 

元気に牧草を食べるウサギの「おはぎ」。10月5日、佐久市の工藤さん家族に迎え入れられ、新たな生活をスタートさせました。 

 

この数時間前、「おはぎ」がいたのは伊那合同庁舎。県が開いた「緊急譲渡会」です。 

 

ケージの中にいるのは、すべて管内の民家で「多頭繁殖」したウサギ。55匹にまで増えたウサギのうち「おはぎ」を含む48匹を飼い主と相談の上、県が保護しました。 

 

飼い主によると、「もともと2匹飼っていたのが、いつの間にか増えてしまった」ということです。健康状態に問題はなく、特例で「県内初のウサギの譲渡会」を開くことに。 

 

第1回の10月5日は18組が訪れました。 

 

県健康福祉部 乳肉・動物衛生係長・及川悦子さん: 

「ウサギの快適な温度は15~23℃。夏だとエアコン、冬だと場合によっては暖房」 

 

適正に飼育してほしいと会に先立ち「飼い方教室」も開きました。大切なのは前歯の手入れです。1カ月で1センチほど伸びるため、牧草などの硬いエサを与え、動物病院での手入れが必要な場合もあります。

 

県健康福祉部 乳肉・動物衛生係長・及川悦子さん: 

「それが管理できないとウサギがごはんを食べたくても、食べられない状態になります」 

 

さらに、注意すべきは「繁殖力」。 

 

県健康福祉部 乳肉・動物衛生係長・及川悦子さん: 

「ウサギの妊娠期間は1カ月です。妊娠したら1カ月後に産まれてしまう。どんどん産まれると、1年に7回から8回、お産ができちゃうよと」 

 

ウサギはネコ以上に繁殖力が強くオス・メスを分けて飼育するか、不妊・去勢手術が必要です。

 

参加者はこうした注意点を学んだ上で、ウサギと対面。 

 

子ども(伊那市内から): 

「モフモフしてるところがかわいいと思いました。歯が伸びすぎないように、健康に育ててあげたいと思った」 

 

母親: 

「責任持って、ちゃんと自分で育ててお世話できるかとか、思いやりを持てたらいいかな。できる?できなきゃ飼えないよ」 

 

女性(伊那市内から): 

「かわいくて、どうしよう。ただ家の環境も整えてあげなきゃいけないので、検討中」

 

子ども: 

「学校から帰ってきて、なでたり、ごはんあげたりしたい」 

 

こちらは、冒頭のウサギ「おはぎ」を選んだ佐久市の工藤さん夫婦です。 

 

工藤さん(佐久市から): 

「ウサギさんの首のあたりがモフモフしてるのがかわいい、チャームポイント」 

 

以前飼っていて2年前に天国に旅立ったウサギに似ているそうです。 

 

夫: 

「やっぱり見てるだけで癒やされますからね」 

 

工藤さん: 

「かわいそうな子がいっぱいいるから、やっぱり幸せにしてあげたいなって」 

 

夫: 

「改めて、再度自分らも勉強し直して大事にしたいなと思います」 

 

すでにケージなどの準備が整っていることから、特別に当日、引き取ることに。 

 

職員: 

「(人に)慣れてますね」

 

夫: 「ちょっと長旅です」 

 

そして、佐久市の自宅へ。新たなすみかで元気に動き回り、工藤さんも一安心です。 もともと名前はありませんでしたが、茶色交じりの毛と今の季節にちなんで「おはぎ」と名付けました。 

 

多頭繁殖によって保護された48匹のウサギ。10月5日は16匹の引き取りが決まったということです。

 

 県伊那保健福祉事務所・小木曽郁子さん: 

「新しく飼う方にもウサギの特性を理解していただいて、家族の一員として大事に飼っていただけるご家庭が多いかなと見受けられたので、うれしく思っています」

 

 譲渡会は10月25日と11月にも2回開く予定で、事前予約が必要です。 (伊那保健福祉事務所 TEL 0265-76-6839)

2025年10月3日 山陽新聞digital

 

 劣悪な環境で猫を飼育していたとして、倉敷署は3日、動物愛護法違反(愛護動物の虐待)の疑いで、倉敷市、家政婦の女性(70)を書類送検した。

 

岡山県警が女性の自宅で保護した猫(岡山県警提供)

 

  【写真】猫が飼育されていた部屋 

 

 書類送検容疑は3月19日、猫のふんや死骸が放置された自宅内で、猫3匹を飼育した疑い。容疑を認め「仕事が忙しくて掃除や片付けができなくなった」と供述している。

 

  岡山県警によると、飼育状況を目撃した人からの相談で同日、署と市保健所が女性宅を確認。少なくとも5匹の死骸があり、66匹を発見して5月までに保護した。女性は「平成の初めごろから猫を飼い始め、2010年ごろから世話ができなくなった」と説明しているという。

2025年9月21日 ほ・とせなNEWS

 

飼い主が出て行ってしまい、およそ4~5年間繋がれたままだったワンちゃん。 近所の人たちが餌をあげてくれていたため、何とか生き延びていましたが、その環境は糞尿と毛だらけのひどい状態でした。 

初めて会った日(@very_choco_vanilla_ten_taigaさんより提供)(ほ・とせなNEWS)

 

【実際の写真】 4ヶ月後の姿 

 

そのワンちゃんを引き取った@very_choco_vanilla_ten_taigaさんが、コタローと名付けて大切に育てていく様子をInstagramに投稿したところ「ありがとうございます」「幸せになってね」「泣いてしまいました」などのコメントがたくさん寄せられています。 

 

そこで投稿者である@very_choco_vanilla_ten_taigaさんに、コタローくんのことについて聞きました。

繋がれっぱなしのコタローくんに近所の人が何とか餌やりを…

もともと、保護したワンちゃんを飼っていた投稿者さん。 そんな投稿者さんの元に「ひどい状態で飼われているワンちゃんがいる」と、いとこから連絡が入ります。

 

ワンちゃんの状況を聞いた次の日、現場に行った投稿者さんは、見た瞬間、声も出ず一気に涙があふれたといいます。 

周りは糞尿だらけで、抜けた毛も散乱。お水と餌皿があったので「誰かが餌やりだけはしているのかな…」と思いました。 

 

コタローくんは呼んでも、ただうずくまってこちらを見つめるだけでした。 

時間をかけるしかないと帰ろうしたところ、吠えながら慌てたように前に出てきたというコタローくん。 

 

さらにその日の夕方、周りの方に話を聞こうと投稿者さんは再度向かいます。 

すると、近所の方たちが餌やりをしてくれていたことがわかりました。 

 

その人たちによると、コタローくんの元飼い主は6〜7年前にここに越してきたのですが、すぐにこの状態で、コタローくんを散歩させているのを見たことがなく、4〜5年前に繋いだまま家族は出て行ってしまったとのことでした。 

 

そこでコタローくんを何とかしようとしましたが、何度か噛まれてしまい、餌やりをするのが精一杯だったといいます。しかし、冬には試行錯誤をして毛布を入れてくれていたのです。

 

「その方たちがいなければ、間違いなくあそこでコタローは餓死かフィラリアによる心臓病で死んでいたと思います」と投稿者さん。 

 

そして、その人たちが大家さんの連絡先を教えてくれたので、投稿者さんは「元飼い主さんに連絡して、犬を手放すことを了承してほしいと伝えてください!」と大家さんにお願いし、2日後にようやく「了承をもらえました」と言われて、すぐにお迎えに行くことになりました。 

 

コタローくんは怖くて震えていて噛もうともしましたが、近所の人たちも手伝ってくれたため、何とかクレートの中に入れて連れて帰ることができました。 

そのとき、近所の人たちも涙を流して「よかった」と喜び、食べていたフードの新品や「少しだけど足しにして」と封筒に現金を入れ持たせてくれたそうです。

男の人や棒などに噛みつく理由は…

保護する前は警戒心が強く、吠えて噛もうとしながらも、声掛けしながら優しく触ると触れたというコタローくん。 

さらに保護して数日経つと、触って欲しそうに手を伸ばしてきたり、声かけに対し目を細めたりするようになりました。 

 

「基本的には、人が大好きで甘えん坊なんだと思いました」と投稿者さん。そんなコタローくんが、あの場所に何年も一人でいたかと思うと胸が締め付けられる思いだと話します。 

 

ですが、震えたり動けなかったり、ご飯を食べられないこともありました。 

お散歩も少し行っては歩かなくなり、何度も抱っこして帰ることも。 

「コタローはフィラリアに感染しており、心臓に成虫がいたこともあって、長くは歩けなかったのかもしれないです」と投稿者さんは振り返ります。 

 

さらに、尻尾を振って喜んでいると思いきや、近づくと足を噛んでくることも。 

特に男の人が苦手で噛みついたり、黒っぽいスラックスのようなズボンやジーパンを穿いていると足ばかり見て、噛みつこうとしたといいます。 

また、傘やほうきなどの棒状のものも怖がって噛んでいたそう。

今までの辛い時期を忘れてしまうくらい愛情を伝えたい

 
現在のコタローくんは、男の人やズボンに対しての噛みつきはまだありますが、主に世話をしている叔母さんや、従姉妹二人や従姉妹の娘さん、投稿者さんに対してはほぼなくなったといいます。 
「過酷な中で生きてきたのに受け入れは思っていたよりも早く、頑張ってくれています」と話していました。 
 
さらに、心臓に到達していたフィラリアの成虫も薬でいなくなり、体力もついてきたように感じているそう。 
あとは血中のフィラリアを駆除するのに薬を続けているといいます。フードアグレッシブはまだ激しく、食事のときだけは慣れている投稿者さんたちでも気をつけるようにしていると語っていました。
 
 ※フードアグレッシブ…食べ物を守ろうとする犬の本能的な行動で、食事中や食後に近づいてくる人や他の犬に対して唸ったり、攻撃的になったりする行動 
 
さまざまなことに少しずつですが、着実に慣れてきたコタローくん。 
投稿者さんは、今後「いろいろなところに連れて行ってあげたいです!また、他のワンちゃんたちとも少しずつ対面しながら、いろいろな経験をさせてあげたい」と話します。
 
「推定7~8歳のコタローは年齢的にはシニア組に入りますが、今までの辛い時間を忘れてしまうくらい、たくさんなでなでして愛情を伝えたいです」と語ってくれました。 
 
コタローくんの表情は以前と違い、幸せに暮らしている様子が伝わってきますね。今後の生活も幸せ溢れるものになることを願うばかりです。

2025年10月1日 JIJI.COM

 

 長引く物価高により、犬や猫などの動物保護団体にとっても深刻な影響が出ている。餌などの物資を含めた寄付が減少する一方で、必要な品物は相次いで値上げされ、医療費も高騰が続く。関係者が「活動はぎりぎりだ」と窮状を訴える中、アイドルなどのように「推し」を選んで交流しながら支援する新たなサービスも登場している。

 

ケージ内で餌を食べる保護猫=横浜市(一般社団法人「おーあみ避難所」提供)

 

「遅咲き」ながら大役果たす 両陛下の前で訓練実演―職務に命ささげた警察犬

 

 約200匹の保護犬・猫を管理する一般社団法人「おーあみ避難所」(横浜市)では今年、物資の寄付が3割減った。保護時には半数の犬猫が健康に問題を抱えており、活動費の6割を占める医療費の負担も増している。

 

 そこで、インターネット上で500円から支援を募るほか、Tシャツなどのオリジナルグッズの販売にも力を入れる。代表の大網直子さん(58)は「必要なことを惜しみたくない。少額でも寄付してもらえればうれしい」と語る。

 

 こうした中、「推し活」による保護支援サービスを始めたのは「neconote(ネコノテ)」(東京都杉並区)だ。2022年2月に開設した保護猫との交流サイト「ネコノート」では、登録施設から利用者が「推し猫」を選び、スタッフを介して100円単位でおやつを与えたり、猫じゃらしで遊ばせたりできる。その様子はインスタグラムなどのSNSでライブ配信され、リアルタイムで猫の反応を楽しむことが可能だ。

 

ライブ配信で、交流サイトの利用者からもらったおやつを食べる保護猫(neconote提供)

 

 これまでに100以上の団体が賛同し、登録された保護猫は1600匹を超える。今年2月からは月額3500円で推し猫の養い親になると、週に一度「わが子」の姿のリポートが届き、個別のビデオ通話や面会交流もできるサービスを追加した。

 

 黛純太社長(30)は「資金を得る場としてだけではなく、双方向のコミュニケーションが可能なこのサービスを介して、利用者からの応援の声が保護活動者への励みになれば」と話す。