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トピックス

身近で起こっている動物に関する事件や情報の発信blogです。

2025年11月26日 京都新聞

 

 滋賀県警近江八幡署は26日、滋賀県近江八幡市中小森町で、頭と胴体が切断された小型犬の死骸が見つかった、と発表した。動物愛護法違反の疑いで捜査している。 

 

滋賀県警近江八幡署(京都新聞)

 

【詳しい地図】小型犬の死骸が見つかった滋賀県近江八幡市中小森町の現場付近 

 

 同署によると、23日午後1時40分ごろ、同町の市営住宅駐車場近くの男性から「黒色のリュックサックが捨てられており、何かが入っている。見に来てほしい」と届け出があった。駆けつけた署員がリュックの中に入った犬の死骸を確認したという。

2025年11月26日 OVO

 

 近年、ペットは「コンパニオンアニマル(伴侶動物)」として家族の一員という位置づけになり、高齢による体力低下や病気、けがなどへの治療ニーズも多様化している。しかし、人間の医療で確立されている義肢装具の技術を動物に応用する例はまだ少なく、四肢の欠損や機能障害に対する治療・リハビリの選択肢は限られてきたという。

 

  そのような背景の中、広島県東広島市にある広島国際大学(学校法人常翔学園・大阪市)のリハビリテーション学科義肢装具学専攻の学生有志が、課外活動団体「動物義肢装具研究会」をこのほど発足した。義肢装具士を目指す学生が、専門知識・技術を生かし、動物病院や動物園などの施設から依頼を受けた動物の義肢装具の製作や適合を行う。動物の生活の質(QOL)を向上させることで飼い主の人生を豊かにし、地域社会に貢献することを目指すとしている。

 

義肢装具学ぶ学生が動物のQOL向上へ研究会を発足 広島国際大学、動物病院や動物園と連携し治療の可能性を広げる(OVO)

 

  同研究会では、リハビリテーション学科義肢装具学専攻で動物義肢装具の研究に従事している山田哲生講師の指導の下、将来、義肢装具士を目指す学生が、獣医師や飼い主と連携しながら、一頭一頭に合わせたオーダーメードの義肢装具を製作していくという。これまで治療が難しかった動物の運動機能回復やQOL向上から、新たな動物医療の可能性を広げていくことを目指す。また、活動を通じて学生が多様な症例に触れることで、義肢装具士として活躍するために必須となる応用力や問題解決能力を養っていくとしている。

 

  現在、両脚の膝の骨を脱臼しているアルパカの装具の開発や、四肢にまひのある猫、高齢により歩行が困難になった犬に向けて車いすを制作。また、右足に欠損のあるハゲコウ(コウノトリ科の大型の鳥)の飛行を可能にする義足を製作しているという。

2025年11月23日 南海日日新聞社

 

 屋外で生きるイエネコの問題と対策をテーマとしたシンポジウム「外にいるイエネコのはなし」が22日、鹿児島県奄美市名瀬のアマホームPLAZAで開かれた。外来ネコ問題研究会(山田文雄会長)が主催。基調講演では研究者や獣医師ら5人が登壇し、奄美大島や御蔵島での事例、外飼いや人獣共通感染症のリスクを解説。ネコの適正管理は生態系保全や野生生物の保護だけでなく、人の健康やネコ自身の福祉につながるとして、室内飼育の重要性を訴えた。

 

屋外で生きるイエネコの問題や対策について意見を交わした「外にいるイエネコのはなし」のパネルディスカッション=22日、鹿児島県奄美市名瀬(奄美の南海日日新聞)

 

  講演では、対策実例として奄美自然環境研究センターの小椋崇弘氏と塩野﨑和美氏が奄美大島でのネコ対策を報告。最終目標に「外にいる猫をなくし室内飼育を徹底すること」と掲げた。東京大学大学院の徳吉美国氏は、海鳥オオミズナギドリの最大繁殖地である東京都の御蔵島での「野生化ネコの捕獲プロジェクト」を説明。ネコ減少によるミズナギドリの繁殖成功率向上などの成果を報告した。

 

  屋内飼育の必要性については、森林総合研究所の亘悠哉氏が、トキソプラズマやSFTSといった人獣共通感染症のリスクを解説。放し飼いが人間と動物双方に危険を及ぼすと警鐘を鳴らした。 

 

 また、奄美いんまや動物病院の伊藤圭子院長は「ネコにとって必要なのは安心で安全な縄張り。室内飼育は〝閉じ込める〟のではなく安全な環境を提供すること」と説明。獣医師の視点から奄美大島のネコ問題が10年間で大きく改善した一方、変化に戸惑う飼い主や高齢者が寂しさから猫に餌を与えるケースへの対応も必要と述べ、啓発や情報発信の継続を強調した。

 

 パネルディスカッションでは環境省や奄美市職員も登壇。小笠原や沖縄の関係者、医療従事者とも意見を交わし、人と動物の健康、環境の健全性を一体的にとらえる「ワンヘルス」の視点を来場者と共有。「ネコは人と共に生きる動物」と、室内飼育徹底と地域連携の必要性を確認した。

 

  会場には一般の市民も訪れ、講演やパネルディカッションでの関係者の言葉に熱心に耳を傾けていた。

2025年11月24日 RSK山陽放送

 

 

「かわいい」 

 

さぬき動物愛護センター「しっぽの森」では、動物愛護フェスティバルが開かれました。殺処分されるイヌやネコを減らそうと、香川県高松市が共同で整備した施設です。

 

  【写真を見る】さぬき動物愛護センター「しっぽの森」で動物愛護フェスティバル「動物と触れ合って命の大切さを知る機会に」【香川】 

 

保護している動物たちの飼い主を見つけるための「お披露目会」が行われたほか、子どもたちは獣医師の仕事を体験し、命の大切さを実感していました。 

 

(参加した小学生) 

「心臓の音も聞いた(どんな音がした?)なんか、ちゃんとドクドクいっとった」 

 

(さぬき動物愛護センターしっぽの森 薦田博也所長) 

「人と動物との共生社会の実現ということで、こういった形で動物と触れ合っていただいて、命の大切さですとかを知る機会になっていただけたら」

2025年11月20日 まいどなニュース

 

「まさか、ペキニーズを拾うなんて思わなかった」 そんな言葉とともに投稿された1本の動画が、Instagramで多くの反響を呼んでいます。

道路に落ちていたペキニーズ犬を保護(アニマルシェッド加納さん提供、Instagramよりキャプチャ撮影)(まいどなニュース)

 

  【写真】犬の爪は伸びきっていました 

 

投稿したのは、宮崎県内で個人で犬の保護活動をしている「アニマルシェッド加納」(以下、加納さん)さん(@ganstagram0428)。写っていたのは、皮膚の9割がただれ、全身から強烈な臭いを放つペキニーズ。道路にはいつくばり、死んでいるのかと思うほど衰弱していました。 

 

さらに加納さんが語ったのは、飼い主の衝撃的な言葉と行政の限界。「これが現実だ」と突きつけるような取材内容を元に、その全容を伝えます。

道路に倒れていた小さな身体

「最初は死体だと思った」 

 

加納さんがペキニーズを見つけたのは、片側2車線の道路沿い。 

 

「道路にはいつくばっていて、最初は死体だと思いました」

 

抱き上げた瞬間、異常な臭いに気づいたといいます。 

 

「皮膚はベタつき、落屑と傷が無数。掻痒がひどく、交番に連れていくと悪臭が充満して、所長も“ひどすぎる”と呆れていました」 

 

その後、警察と保健所に通報し、一時保護へ。翌日、飼い主が名乗り出ましたが…。

飼い主の衝撃の一言

「これでもしっかり飼育していた」 

 

飼い主は、犬がこの状態であるにもかかわらず、こう主張したといいます。 

 

「これでもしっかり飼育していた」とひと言。その日、便からは瓜実条虫(うりざねじょうちゅう、サナダムシの一種)が出てきました。加納さんは、話を重ねる中で“ある確信”に至りました。

 

「経済的なご事情や、理解・判断が難しい状況にあったのではないかと感じました。即時に所有権放棄の契約書を交わしました」

 皮膚が露出するほどの深刻な状態

「全身の9割がただれ、爪は伸び切り…」 

 

保護した時の健康状態は深刻でした。 

 

・マラセチアによる強いかゆみ 

・皮膚が9割ただれ露出 

・傷の多発 

・長期間切られていない爪 

・強烈な悪臭 

 

「深刻でない部分がひとつもない。全てが問題でした」

1週間のケアで見えた“変化”

「赤みが引き、かゆみが和らいできた」

 

現在は、薬用シャンプー、複数の投薬、セラミド保湿、腸内環境の改善などを進めているといいます。 

 

「まずはマラセチアの治療に専念しました。赤みやかゆみが少しずつ和らいできています」 

 

しかし、加納さんは現実的な負担についても語ってくれました。 

 

「完全に個人の保護なので、費用はばかになりません。相手方(元飼い主)は“すみません”と謝るだけです。また今回保護した子以外にも数匹飼っているようです。いわゆるアニマルホーダー(異常な数の動物を集めて飼うが、十分な世話ができない多頭飼育者)ではないかと思われます」

「保健所は把握していた」

それでも“動けない”行政の限界。最も胸を締め付けられるのは、行政対応の現状です。 

 

「保健所も元の飼い主の状況は把握していたようですが、対応はやや慎重すぎる印象でした」 

 

加納さんは、それでも“公務を果たしてほしい”と訴えます。 

 

「保健所は限界を感じる必要はない。ただ職務を全うしてほしい」

広がり続ける悪循環 繁殖屋、ホーダー、行政の“三つ巴の構造”

今回のケースは、単なる虐待やネグレクトではありません。

 

 背後には、 

・繁殖屋 

・アニマルホーダー 

・行政の機能不全 

この三つが複雑に絡む“悪循環”が存在しています。

 

加納さんはこう語ります。 

 

「繁殖屋は犬を“物”としか思っていません。使い物にならないと遺棄する。同じ地域では数年前、生きたまま崖から投げる事件や置き去りが続きました」 

 

「ホーダーには福祉の介入が必要。個人の努力では追いつきません」

「この子の人生を、今日から変える」

保護から始まった“第2の暮らし”。最後に、加納さんはこう語ってくれました。 

 

「この子には必ず幸せになってほしい。保護したその日から、そう思っています」 

 

道路に倒れ、皮膚がただれ、全身が痛みに襲われていたペキニーズ。今、少しずつ表情が変わり始めています。 

 

その裏で浮かび上がる、“日本のアニマルウェルフェアの課題”──。

 

この現実を知ることが、同じ運命にある動物をひとつでも救うことにつながるのかもしれません。 

 

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)