2025年8月15日 まいどなニュース
ヒグマによる人的被害が多発している。 クマによる人身事故を防ぐには、人とクマが遭遇しないことが最も重要だ。
だが先日、「公益財団法人 知床財団」が提供するヒグマ情報のX(旧Twitter)アカウント、Bear Safety Shiretoko(@bear_shiretoko)が、ヒグマによる人身事故を誘発する事案が発生したと投稿した。
「7月29日、知床国立公園内にてヒグマへの餌付けが疑われる事案が発生しました。目撃者からの通報によると、車内からヒグマにスナック菓子を与えていたようです。人から食べ物を与えられたヒグマは行動がエスカレートしていくと人に危害を加えるようになります」
<Bear Safety ShiretokoのXの投稿より>
野生動物にとって「ポイ捨て」は餌付けと変わらない行為だという。その味を覚えたヒグマは人を恐れなくなり、人の生活圏に侵入するなど、行動を急速に変えていく…(画像提供:公益財団法人 知床財団)(まいどなニュース)
なぜ「人の食べ物やゴミ」を食べたクマは人を襲うのか?
保護や駆除の判断基準となる「ヒグマ管理計画」を知って
「公益財団法人 知床財団」では、ヒグマの保護と管理を行う「ヒグマ対策」という活動を行っている。
人身事故を起こしたヒグマの駆除については、「当然ですが、感情論や思いつきでは判断しておりません」と回答。
「北海道知床では、『知床半島ヒグマ管理計画』に基づき、ヒグマの保護や駆除を行なっています。やむを得ず駆除に至る場合、人間の食べ物やゴミなどを食べてしまった、人を襲ったなど、段階づけて判断しています。当然ですが、感情論や思いつきでは駆除しておりません。
『ヒグマ管理計画』とは、人とヒグマの共存関係の構築を目指し、ヒグマ本来の生態および個体群を将来にわたり持続的に維持することを掲げた計画指針です。ぜひ『ヒグマ管理計画』の仕組みと、このような計画があることを広く知っていただけたらと思います。北海道全域を対象とした『北海道ヒグマ管理計画』もありますので、ぜひご覧になってみてください」(公益財団法人 知床財団)
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ リュウ)