虐待疑いで保護したものの…犬猫80匹が〝行方〟不明に | トピックス

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2023年10月5日 産経新聞

 

 

動物虐待の疑いがあるとして神奈川県警が動物保護団体から押収の形で保護した犬や猫100匹超のうち、80匹の所在が分からなくなっていることが5日、県警への取材で分かった。管理を委託した団体が令和4年2月ごろに分裂し関係者に持ち出され、1年半以上、犬猫の所在確認が取れない状況が続く。県警の対応は弁護士を介するなどして連絡を試みるにとどまり、「委託した側として穏便に進めたい部分があった」と説明する。

 

 

藤沢北署によると、3年9月、動物愛護法違反罪で刑事告発されていた横浜市の動物保護団体「レスキュードアニマルネットワーク」のシェルター(同県藤沢市)を家宅捜索し、犬と猫計107匹を押収。県警に適した保管管理施設がないため、告発者の関係先だった別の動物保護団体に管理を委託した。

 

同署は代表者と電話連絡を取ったり、定期的に様子を見に行くなどして管理状況を確認していたが、4年2月ごろに団体が分裂し、複数の関係者が犬や猫計80匹を持ち出したことが判明した。

 

同署幹部は「告発者の関連団体ということで信用していた。所在が分からなくなるのは想定外だった」と説明。持ち出した関係者に対して弁護士を通じて管理状況に関する照会を行うなどしているが、回答は得られていないという。

 

レスキュードアニマルネットワークの代表は犬を棒で突いたなどとして動物愛護法違反容疑で逮捕、起訴された。代表は「人を噛む犬を引き取り、矯正する訓練を行っていた。身を守るためにたたくことは虐待なのか」と述べた上で、「警察は『居所が分からない』というが、押収したのは警察。ずさんな管理で動物に対する誠意がない」と批判した。