保護犬猫の里親探しで連携 千葉市とイオンペット 専門職員がしつけ担当 | トピックス

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2022年11月26日 千葉日報

 

千葉市は25日、市動物保護指導センター(稲毛区)に収容されている保護犬猫の譲渡を進めるため、ペット用品専門店などを運営する「イオンペット」(市川市)と協定を締結した。

 

動物の専門知識を持つ同社が、収容した犬猫の人慣らしやしつけなどを行うほか、美浜区の商業施設「ピアシティ稲毛海岸」内に同社が来月12日にオープンする譲渡専門施設に収容動物を一部移して、新たな飼い主を探す取り組みも始める。同様の協定は県内で初めて。

イオンペットが来月12日にオープンする予定の譲渡専用施設「ペテモライフハウス ピアシティ稲毛海岸」のイメージ(イオンペット提供)

 

同センターは捨てられたり、飼い主が高齢になり飼えなくなったりしたペットを収容。ボランティア団体と連携したイベントなどで譲渡先を探している。

 

昨年度、猫は収容した289頭のうち213頭を、犬は42頭のうち14頭をそれぞれ新たな飼い主に引き渡した。その結果、同センターは2015年から犬猫の殺処分ゼロを続けている。  

 

ただ、しつけされていなかったり、人に慣れていなかったりする犬猫は譲渡先がなかなか見つからず、数年間センターに収容されたままの犬猫も。しつけやトレーニングをしようにも、同センターやボランティアだけでは手が回らないのが現状だった。

 

協定では、同社が保護犬猫を一定期間預かり、専門のスタッフが人慣らしやしつけなどを行った上で、譲渡専門施設内に展示し譲渡先を探すことを取り決めた。新たな飼い主向けの飼い方教室や、保護犬猫の生態について学べる教室など、ペットの適正飼育に関する啓発活動も行う予定という。

 

神谷俊一市長は「ペットの飼育を安易に考えている人がいる。譲渡の機会を増やしていきたい」と、殺処分ゼロの継続に向けて協定に期待。市役所での締結式に出席した同社の米津一郎社長は「保護動物との出会いの場を増やすだけでなく、命の大切さを伝えていきたい」と述べた。

保護犬猫の譲渡促進に向け、協定を締結した神谷市長(左)と米津社長=25日、千葉市役所