2022年11月30日 沖縄タイムス
沖縄県大宜味村で17~19日にかけて、日本では数少ない迷鳥とされるタカサゴクロサギが確認された。
撮影した市田則孝さんは「大宜味での確認は1998年以来3度目。大宜味の環境が好みなのかもしれない」と話している。
辺りを警戒しながら水辺を歩くタカサゴクロサギ=19日、大宜味村内(市田則孝さん提供)(沖縄タイムス)
市田さんは17日に村内で見慣れないサギが飛ぶのを見かけ、そのまま見失った。19日に再び同じ個体らしき鳥が川から飛び立つのを見つけ、静かに追いかけ、撮影に成功した。
市田さんによると、タカサゴクロサギは中国南部から東南アジア、インド、オーストラリア北部に生息する水辺の鳥。サギの仲間で全長約60センチ、背中が黒く、喉にある淡黄色の飾り羽が目立つのが特徴。日本での記録のほとんどが沖縄県内という。
98年と、2004~05年の冬にも村内で確認されており、当時は全国から多くの野鳥ファンが駆け付けたという。
約10年前から大宜味村に住む市田さんは、日本野鳥の会や野鳥保護団体の国際ネットワークであるバードライフ・インターナショナルでアジア地域の担当をしていた経験を持つ。
「大宜味村には珍しい鳥が毎年訪れる。今後も楽しみだ」と驚いている。