2017/3/24 ROCKETNEWS24
象牙やサイなどの角はブラックマーケット
で高価で取引されるため、アフリカやアジ
アでは密猟が横行し、希少動物が銃弾に
倒れる事態が相次いでいる。
そんななか、フランスの動物園で密猟者
によりシロサイが射殺され、角が切り取
られる事件が発生。これを受けて、密猟
から守るために前もってサイの角を切り
落とす動物園が登場しているというのだ。
・仏動物園のサイが密猟者の犠牲になる事件が発生
2017年3月6日、仏パリのトワリー動物園
で4歳のミナミシロサイが射殺され、2本
ある角の1本がチェーンソーで切り落とさ
れるという痛ましい事件が発生。ミナミシ
ロサイは準絶滅危惧種に指定されてい
る希少動物である。
ヨーロッパで、動物園の動物が密猟者の
ターゲットとなり襲われたのは前代未聞
だとのことで、動物園関係者は警戒を強
めている。
・チェコの動物園がサイの角を切り落として策を講じることに
そこで、チェコ共和国のドブール・クラー
ロベ動物園は密猟対策を講じるために
、同園にいるサイ21頭の角を切り落とす
ことにしたというのだ。同園では、希少な
キタシロサイをはじめとするクロサイとミ
ナミシロサイを飼育し、世界で唯一キタ
シロサイの繁殖に成功した動物園とし
ても知られている。
サイに角がなければ密猟者に狙われること
はないため、苦肉の策だがサイの安全を考
えたら適切な処置だと言えるのではないだ
ろうか。
・動物の角の取引が禁止されて以来、その価格がうなぎ上りに!
アジアのブラックマーケットでは、サイの
角が数百~数千万円で取引されている
という。象牙やサイの角の取引が禁止
されて以来、ますますその価値がうなぎ
上りとなり、関係者は「取引が違法でな
ければ、動物の牙や角が現在の価格
に達することはなかったでしょう。トワリ
ー動物園のサイが狙われることもなか
ったのではないでしょうか」と語ってい
る。
取引を禁止しなければ、価格が上がるこ
とはなくても動物が狙われ続けるし、禁
止すれば角や牙の価値が上がってしま
う。なんとも厳しい状況であることは間
違いないが、動物園や自然保護区が事
前に対策を講じることで、動物達の安全
が確保されることを願いたい。
参照元:Facebook @ZOO Dvůr Králové、Tronto metro、The inertia(英語)
執筆:Nekolas