3月14日 20時05分 NHK NEWS WEB
京都府と兵庫県の北部を走る京都丹後鉄道
は、電車とシカやイノシシなどが衝突する事
故が増えていることから、動物が線路に入る
のを防ぐ柵の設置を始めました。
京都丹後鉄道によりますと、山あいを走る
区間で、電車と線路に入ったシカやイノシ
シなどが衝突する事故が増えていて、昨
年度の事故は440件を超えました。
このため、京都丹後鉄道の整備にあたって
いる「北近畿タンゴ鉄道」は、事故が集中し
ている京都府福知山市北部のおよそ570
メートルの区間で、動物が線路に入るのを
防ぐ柵を設置することになり、14日、作業
が始まりました。
鉄でできた網状の柵は、高さがおよそ2メ
ートルあり、今月中に線路の山側に設置
する計画です。
事故の背景には、過疎化などで放置された
田畑と山との間を行き来するシカやイノシ
シなどが増える一方、猟友会の高齢化で
駆除が減っているほか、シカが鉄分を補
給するためレールをなめる習性もあると
されています。
柵の設置については、今後、効果を検証し
、事故が減ったと確認できれば、増やすこ
とにしています。
京都丹後鉄道の整備にあたっている会社で
、今回、柵を設置した北近畿タンゴ鉄道の吉
岡正和社長は、「柵を設置することで、電車
の遅れをなくし、サービス向上と安心安全に
つなげていきたい」と話していました。