朝日新聞デジタル 3/12(日) 9:11配信

薬剤入りのエサが設置される大和村嶺山地区の急傾斜地。落石防止のネットがはられている(環境省那覇自然環境事務所提供)
鹿児島県の奄美大島の希少動物を襲う特
定外来生物フイリマングースの新たな駆除
対策として、環境省は4月から薬剤入りの
エサを使った試験を実施する。従来のワナ
駆除や探索犬による発見が難しい急傾斜
地がある大和村嶺山地区で2カ月間、効
果を検証する。
島のマングースの推定生息数はピークの
2000年に1万頭とされたが、捕獲集団マ
ングースバスターズによるワナ設置などで
「50頭以下」(同省)までに減少。生き残り
を探す探索犬も08年度から導入し、22年
度までの完全排除を目指す。
その中で課題となっているのが嶺山地区
。長さ1キロにわたって落石防止ネットがは
られた急傾斜地のため、ワナの設置が困
難で、探索犬も入れない。昨年4~11月末
に島内で捕獲したマングース16匹のうち8
匹は同地区周辺からで、幼獣も含まれてい
た。島内に残された数少ない繁殖地とみら
れるため、薬剤試験に踏み切るという。
朝日新聞社