【AFP=時事】
仏ファッションブランド、
エルメス(Hermes)は5月31日、
同社高級ハンドバッグに使用する革の
供給業者とされた飼養場での
「残酷な行為」を指摘され、弁明を
余儀なくされた。

シンガポールにあるエルメスのショップ
(2016年5月19日撮影、資料写真)。
(c)AFP=時事/AFPBB News
仏パリ(Paris)で行われた
エルメスの年次総会で、
動物愛護団体「動物の倫理的扱いを
求める人々の会(PETA)」の
広報担当イザベル・ゴッツ
(Isabelle Goetz)氏は、
「エルメスの専属供給業者」とされる
南アフリカの飼養場で、
ダチョウが残酷な手法で殺されている
ことを指摘し、アクセル・デュマ
(Axel Dumas)CEOを厳しく問い詰めた。
ゴッツ氏は、総会への出席を目的に
同社の株を購入していた。
この指摘に対してデュマ氏は、
エルメスには
「オーストリッチの専属供給業者」
などないと述べ、同社は
「提携業者らとの関係において、
責任を完全に果たしている」と語り、
反論した。
2月にインターネットで公開された
PETAの映像には、囲いの中に押し込まれ、
電気ショックを与えられた後に
喉をかき切られるダチョウの姿が
捉えられていた。殺処分は、
他の個体からも見える場所で行われていた
とされる。飼養場の労働者はPETAに対し、
「プラダ(PRADA)」とエルメスが
使用する革を供給していると
話したという。
最初にこの「残酷な行為」を
指摘されたエルメスは、
オーストリッチの仕入れは、同社が
定期的に点検している
なめし革工場からであって、
飼養場から直接ではないとの
声明を発表していた。
エルメスのバッグで使用される
動物の革をめぐっては、昨年、
米テキサス(Texas)州と
ジンバブエの飼養場で、ワニが
「残酷な方法」で殺されていることを
示す映像がPETAによって公表され、
大きな話題となった。これを受け、
英国出身の歌手ジェーン・バーキン
(Jane Birkin)さんは、一時、
クロコダイル革のバッグ
「バーキン・クロコ」から
自身の名前を外すようエルメスに
求めた。同社はこの映像に
「ショックを受けた」と述べ、
調査を約束した。
【翻訳編集】AFPBB News