2016年3月3日東京新聞より
何らかの事情で飼い主を失った犬に、
新しい飼い主が見つかりやすくなるよう
台東区が乗り出す。
新年度から、都動物愛護相談センター
(本所・世田谷区)に
保護されている犬を譲り受けた区民に、
犬の登録手数料などを免除する。
都内の自治体では初めての
取り組みという。
センターは迷子になった犬を
保護したり、飼い主のやむを得ない
事情で手放した犬を有料で引き取り、
一定の条件を満たした希望者に
譲渡している。
二〇一四年度は二百五十二頭を
譲渡した。
犬を飼うには、さまざまな名目で
のお金を自治体に納めなければ
ならない。
台東区は、飼育開始時に必要な
登録手数料(三千円)と、
狂犬病の予防注射を受けたことを
示す札の交付手数料(五百五十円)
を免除する。
このほか区の開く
「犬のしつけ教室」の参加費
(二千円)や、狂犬病の予防接種の
費用一回分(三千百円)を無料にする。
予防接種は取り組みに協力する
区獣医師会が費用負担する。
区の愛護動物管理担当によると、
最近は飼い主の高齢化で
「犬を飼い続けることができなくなった」
といった相談が相次いでいる。
「新しく犬を飼おうと思う人たちに、
保護犬を第一選択肢にしてもらう」
ことで、少しでも不幸な犬を
減らしていきたいという。 (松尾博史)