保護犬について考える | トピックス

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2016/02/22 13:50マイナビニュース

保護犬の里親制度

全国にはたくさんの動物愛護団体や
個人ボランティアで保護活動を
している方がいて、新しい飼い主の
迎えを待つ『保護犬』が
たくさんいます。

里親になる条件は保護主により
それぞれ違いがありますが、
希望者の飼育環境の確認、
その犬の状態や性格を考慮して
選考され、お見合い(面会)後に
一定期間のトライアルを経て
正式譲渡になるケースが多いようです。

飼い主を失った犬たち

捨てられたり迷子になったり、
飼い主により持ち込まれた犬たちが、
動物愛護センターなどに年
間およそ10万頭が収容されて、
そのうち約8万頭が殺処分
されています。

環境省は殺処分0への取り組みを
進めていますが、地域差が
大きいのが現状です。

市町村によってボランティアが
介入できない施設もあり、
救われる命はほんの一握りと言っても
過言ではありません。

行政で保護された犬は健康面や
性格などで問題がなければ
一般譲渡の対象となりますが、
対象から漏れた犬たちは一定の
期間を経て処分されます。

日本の殆んどの自治体では、
二酸化炭素(炭酸ガス)による
殺処分が行われています。

誰かがもらってくれるだろう、
苦しまずに逝くのだから…などという
安易な考えで飼い犬を持ち込む
飼い主もいるのでしょうが、
現実はとても厳しく、
処分方法もけっして安楽死などでは
ないのです。

そして、この殺処分には私たちの
税金が使われています。

2013年9月に動物愛護方が
改正されて、犬猫の販売業者は
老齢や病気などで販売が困難に
なった場合でも、終生飼育を
しなくてはならなくなりました。

この改正により自治団体は、
業者からの犬猫の引き取りを
拒否することが出来るように
なったのです。

規制の強化で処分に困った
ブリーダーからと思われる
小型犬の大量遺棄の報道は、
皆さんの記憶にまだ新しいと思います。

世の中にはあれだけたくさんの
子犬たちが、四季を問わず
ペットショップに並んでいるのですから、
どれだけ多くの親犬が繁殖に
使われているのかは、簡単に
想像することが出来るでしょう。

繁殖を引退した犬たち全てが天寿を
全うするまで飼い続けることは、
どんなに大変なことなのか、
一度でも犬を飼ったことが
ある人にならわかることです。

きちんと管理できる頭数で計画的に
繁殖させている良心的なブリーダーは、
犬のブリーディングはけっして
儲かる仕事ではないと言っていました。

パピーミル(子犬工場)と呼ばれる
繁殖屋では、劣悪な飼育環境で
ヒートがくる度に出産をさせて、
子犬が生めなくなると遺棄する。

これはペット業界の裏側で
起こっている悲しい現実なのです。

H26年度の国内殺処分数
ワースト10
 1位 茨城県
 2位 香川県
 3位 沖縄県
 4位 広島県
 5位 山口県
 6位 長崎県
 7位 愛媛県
 8位 徳島県
 9位 熊本県
10位 福岡県

ドイツ、イギリス、アメリカなどの
動物愛護先進国では、悪質な
ブリーダーやペットショップが
出ないように厳しい規制があります。

ドイツでは犬猫の殺処分が0で
日本のような殺処分施設は
存在しません。

飼えなくなった動物は
ティアハイム(アニマルシェルター)で
保護されて、90%は新しい飼い主に
引き取られ、残りの10%は
ティアハイムで生涯を終えます。

日本にも行き場の失った犬たちを
保護して、一緒に暮らしてくれる
家族へと命を繋いでくれる活動を
している団体や個人のボランティアの
方たちがいます。

しかし、こういった活動には
保護する場所や面倒を見る時間、
犬たちの医療費や餌代も必要です。

里親になるには保護されている
期間に受けた医療費などの負担が
あり、それでまた次の命が
救われるのです。

保護した犬の里親が決まれば、
また新たな保護ができると
いうことになります。 

生涯飼育

一生一緒の家族として愛犬と
暮らすためには、病気の予防や
早期治療などの健康管理の他にも、
迷子にさせないために
マイクロチップや迷子札の
装着も大事です。

医学の進歩で犬たちの寿命も
延びています。

子犬から迎えるとなれば、
これから先10年20年後の
未来を想像して、最期まで
きちんと責任をもって飼育
できるかを考えなくてはなりません。

飼い主の死亡や病気により
行き場をなくしたり、転勤や
家族のアレルギーなどで、
飼いきれなくなり飼い主自身が
愛犬を保健所に持ち込むケースも
少なくはないそうです。

保護犬にはペットショップで
売られているような人気犬種も
たくさんいます。

裏を返せば、
それだけ安易に飼われて、
簡単に捨てられているという
ことになるのではないでしょうか?

さいごに

飼いたい犬と飼える犬は
違います。

犬種によって大きさだけではなく、
性格や運動量、かかりやすい
病気などもあります。

大切な家族である愛犬と
最後まで一緒に暮らせるように、
実際に犬を迎える前にその犬種の特性を
調べたり、飼育方や躾について
家族全員で話し合うことが大事です。

そして犬を飼いたいと思った時に、
新しい飼い主の迎えを待っている
保護犬の里親になるという
選択肢を加えてみては
いかがでしょうか?








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