セラピー犬「ホープ」、アイドルに 岐阜老人ホーム入居1カ月 | トピックス

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2016年2月29日中日新聞より

ふれあいを通して人に
「癒やし効果」を贈るセラピー犬
「ホープ」が、岐阜市北一色の
養護老人ホーム「岐阜老人ホーム」で
入居者と暮らし始めて一カ月余りが過ぎた。

二十八日には、育ての親となった
県動物愛護センター(美濃市)の
職員がホームを訪れ、
ホープの活躍に目を細めた。

 九十人が入居するホーム内を、
ゴールデンレトリバーがしっぽを
振って自由に歩く。

姿を見つけた入所者は
「ホープ、どこ行くの」と次々に
声を掛ける。

推定八歳の雌、ホープは今やアイドルだ。

 ホープは昨年一月、
迷子犬として東濃地域の保健所に
届けられ、愛護センターが譲り受けた。

当初は臆病で、訓練した職員の
鷲見英之さん(45)は
「小さな音にもビクビクしていた」と
思い返す。

恐怖心を少しずつ取り除いた
昨年六月、センターでは初の
セラピー犬として訓練を開始。

トイレなどをしつけられ、
高齢者のつえに驚かないことも
学んだ。

ホームにやってきたのは
一月二十二日。

鷲見さんはそれ以降、
里心がつかないようにと
訪れておらず、この日が久しぶりの
対面となった。

 ホームでは、ホープの周囲が
みな笑顔になっていた。

佐伯蓉子さん(81)は
「入所するまで一緒に暮らしてた犬に
よう似とるで、抱きついちゃう」と笑う。

 鷲見さんは
「臆病だったホープがここまで
利用者さんを喜ばせてくれるなんて」
と驚きつつ、
「期待通りの仕事をしてくれている」
と喜ぶ。

 センターでは、次のセラピー犬も
訓練しており、受け入れ先となる施設や
団体を探している。譲渡料七千円が必要。
(問)県動物愛護センタ
ー=0575(34)0050

(水越直哉)