セラピー犬、愛情注がれ門出 岐阜市の福祉施設に譲渡 | トピックス

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2016年01月08日09:35岐阜新聞より

県動物愛護センター(美濃市片知)で
高齢者や入院患者の心身を癒やす
「セラピードッグ」になる訓練を
受けてきたゴールデンレトリバー
「ホープ」(雌、推定8歳)が、
岐阜市の福祉施設に譲渡される
ことになった。

同センターで育成した第1号の
セラピードッグ。

ホープは多くの利用者に安らぎと
希望を与える生活を始める。

 同センターはペットの殺処分数を
減らすため、県内の保健所から
引き取った犬猫の健康状態を整えて
希望者に譲っている。

セラピードッグ育成は譲渡拡大にも
つなげようと本年度から乗り出した。

 セラピードッグは人と密に接するため、
おとなしい性格であることが必要。

何をされても絶対にほえたり、
かんだりしないことが求められる。

 ホープがセンターにやってきたのは
約1年前。

「すごく臆病で人を怖がっていた。
嫌な思い出があったのだろう」
と指導員の鷲見英之さん。

本来の性格を取り戻すため十分に
愛情を与え、自由に生活させた。

「心をほぐすのに時間が掛かったが、
初めて『ワン』と(うれしそうに)
ほえたときはうれしかった」

 もともとの穏やかな性格を
取り戻したホープ。

セラピードッグとしての適性を認められ、
昨年6月から訓練を始めた。

鷲見さんを高齢者や患者らに見立てて
歩行訓練に取り組んだり、
来館者と触れ合ったりし、
高齢者施設などで実際の仕事も
経験した。

いつもおとなしく、
評判はとてもよかったという。

 新たなすみかは岐阜老人ホーム
(岐阜市北一色)。

19日に引き渡される。

林武施設長は
「かつて犬を飼っていたが、
約10年前に亡くなり、
寂しさもあって次の犬は飼わなかった。
人懐っこく穏やかな性格のホープなら
大丈夫。
末永くいてほしい」と期待する。

 センターには現在も訓練に励む犬がおり、
年1頭の育成を目指している。

村瀬繁樹所長は
「犬の適性を見ながら育てていきたい。

ホープは施設の一員として活躍してほしい」
と話す。



セラピードッグとして
受け入れ先が決まった「ホープ」と
指導員の鷲見英之さん
=昨年12月、美濃市片知、
県動物愛護センター