
問題となった「自撮り」写真
=デービッド・ジョン・スレーター氏
CNN) サルが「自撮り」した
写真をめぐる裁判で、
米サンフランシスコの連邦地裁は6日、
サルに著作権はないとの判断を下した。
問題となった写真は、
インドネシアにすむサル「ナルト」が
2011年に撮影したもの。
昨年、動物愛護団体「PETA」が
ナルトに代わり、自然写真家の
デービッド・ジョン・スレーター氏と
出版社を相手取り、著作権を侵害した
との訴えを起こしていた。
PETAは、写真はインドネシアの
保護区でスレーター氏が放置した
カメラをナルトが使って撮影したもので、
ナルトの作品だと主張。
PETAがナルトを代理して
写真を管理し、著作権料はナルトと
仲間のサルのために使われると
主張していた。
一方スレーター氏は、
カメラは放置したわけではなく、
著作権は自分にあると主張した。
スレーター氏は撮影の間、
ずっと三脚を支えていたという。
連邦地裁のオリック判事は、
たとえ連邦議会や政府に動物への
法的保護を人間並みに拡大する動きが
あったとしても「著作権法にまで
踏み込んだとは思えない」と述べた。
米著作権局も、動物の「作品」の
著作権を保護する用意はないと
している。