2015年11月08日 09時00分提供:Doctors Me
散歩の途中で会う犬に、
顔を合わせるたび毎日吠えられて
いたところ、向こうの飼い主が
うっかり手を滑らせてリードを
手離してしまった!
その瞬間、向こうの犬が
走り寄ってきて愛犬に咬みついた…
こんなトラブルの話を
たまに耳にします。
もし愛犬が他の犬にケガを
負わされてしまったら、
まず始めに何をしたら
いいのでしょうか?
今回は犬同士のケンカで受けた
ケガについて、詳しい話を
獣医師に聞いてきました!
ケガを負ってしまったら
犬同士のケンカで負ったキズ。
犬の口中に細菌が非常に多いため、
放っておくと必ず感染し、
化膿してしまいます。
また、犬は咬みついて
くわえたまま首を振ることが
あります。
その場合、表面の傷よりも
その下の組織の損傷がひどい
場合があります。
見た目だけで判断せず、
すぐに動物病院へ連絡し、
必ず診てもらうようにしましょう。
病院へ連れていく前の応急処置
1. 落ち着かせる
犬が噛まれた場合、ショックで怯え、
場合によっては興奮して飼い主に
咬みつくこともあります。
まずは落ち着くように声を
かけてあげてください。
2. キズを確認
全身をすみずみまで見て、
傷口をチェックしてください。
咬みつかれた穴は小さくても、
その奥が大きく裂けてしまっている
場合もあります。
犬の痛がるところ、
出血している箇所をひとつずつ
確認します。
3. 傷口を洗う
傷口が見つかったら、
出血の有無を確認し、
流水などできれいに洗い流してください。
バリカンなどがあれば、
洗い流す前に傷口の周りの毛を
刈り取っておくと、
傷口を確認しながら効果的に
洗うことができます。
4. 止血する
出血が止まらない場合、
清潔なガーゼなどを強めに当てるか
傷口を強く掴み、
数分間そのままにすると止血が
できます。
傷口が乾燥してしまうとその後の
処置にも影響が出ますので、
ワセリンなどの軟膏があれば
塗っておくとよいでしょう。
運ぶときは極力慎重に、
愛犬にショックを
与えないようにしてください。
動物病院で行われる処置
1. 最初に気道、呼吸、
血液循環をチェック
2. 出血が大量でショック状態で
あれば速やかに点滴を開始
3. 呼吸が浅かったり、
難しそうな場合、気道確保などの
処置を行う
4. 腹部、脊椎、頭、骨盤、
手足、末梢の動脈、神経と順に検査
5. 骨の破砕、骨折、脱臼などの
有無を確かめるためにレントゲン撮影
抗生物質はできる限り早く投与し、
さらに鎮痛薬を投与した後、
創傷部位が乾かないよう
水溶性のゼリーを傷口に塗布します。
必要に応じて麻酔を行い、
創傷部位の修復を行います。
獣医師からのアドバイス
愛犬がケガをしたら大きな
ショックを受けますね。
もちろん、逆の立場になっても
心が痛みます。
愛犬の散歩中はマナーを守って
リードは必ずつけ、
決して離さないよう気をつけて下さい。
(監修:Doctors Me 獣医師)