2015/09/20 09:14四国新聞社より
犬か猫かと聞かれれば、
やはり猫派だろうか。
飼い主に忠実で、愛嬌を振りまく犬も
かわいいものだが、丸味を帯びた
猫の姿や動作は見ているだけで
心がなごむ。
食べ物をねだったり、遊びたいとき以外は
近寄りもしない自由で気ままな性格もいい。
会社の周辺でも猫の姿をよく見かける。
同僚は今夏の猛暑の日、
衰弱して道の真ん中で動けなくなっていた
子猫を病院に連れて行き、
家で飼うことにしたという。
今ではすっかり元気になったそうだが、
こうした幸運な猫は数少ない。
香川県は犬猫の殺処分率で
全国ワースト上位が続く。
そもそも保健所に持ち込まれたり、
捕獲される犬猫の数が多い一方、
引き取られる数が少ないため、
やむなく処分される率が高くなる。
一時よりは改善されたとはいえ、
県内で処分される犬猫の数は
約4千匹にもおよぶ。
なぜ、これほど多いのか。
最後まで面倒をみない飼い主の無責任、
さらには無思慮に野良猫にえさを
与える人たちの無責任もある。
殺処分を減らすには、地域の住民自身が
犬や猫を「捨てない、増やさない」の
意識を徹底することが必要だ。
ここに来て県内の自治体もようやく
重い腰を上げ、県と高松市が共同で、
譲渡推進拠点となる動物愛護センターの
整備方針を決定。
今秋からは地域住民が一体となって
野良猫の世話をする「地域猫活動」への
補助も始める。
きょうから動物愛護週間。
犬猫の譲渡会などのイベントもある。
少しでも不幸な犬や猫が減るきっかけに
なればいい。(O)