引き取りの8割、飼い主の死亡・入院が原因
栃木県動物愛護センター
飼い主の高齢化を背景に取り残されるペットが
後を絶たない。
栃木県動物愛護指導センターと宇都宮市保健所が
昨年4月から今年1月末までに飼い主から犬、猫を
引き取った26件55匹のうち、約8割の20件45匹が
飼い主の死亡や入院が原因だったことが、下野
新聞社の取材で分かった。
一度に大量に引き取るケースもあった。
高齢者に癒やしや生きがいを与えてくれるペットだが、
同センターは「最後まで面倒を見ることができるか、
よく考えて飼ってほしい」と呼び掛けている。
1月下旬、同市保健所に16匹もの雑種の犬がまとめて
収容された。飼っていたのは、市内で1人暮らしをする
高齢男性。
「入院することになり、飼い続けることができなくなった」
という。
緊急性があったため、同市保健所は犬を引き取ったが、
「これほど大量の犬を一度に引き取るのは初めて」
(担当職員)。飼育場所の確保など対応に苦慮しながら
新しい飼い主を探しているが、
「全頭の譲渡先が見つかるかどうか…」と頭を抱える。
昨年4月から今年1月までの引き取りは、同センターで
20件31匹中15件22匹、同市保健所は6件24匹中5件
23匹が飼い主の死亡や入院、病気が原因だった。
1人暮らしで身寄りのない高齢者が目立つという。