千歳ももう真冬で、寝るときもストーブが点いていないと寒くて眠れなくなった。
設定温度を最低の12℃にして寝ている。
布団のすぐ横にはオイルストーブを置いて、それも点ける。
さらには電気毛布も敷いて点けて寝ている。
灯油代と電気代の請求が怖いが、あまりにも冷えるのでそうするしかない。
外に出ると車道も歩道も圧雪アイスバーンでツルツルである。
冬靴を履いて何とかしのいでいる。
ところで車道は、昔は深いワダチができるのでクルマを運転しにくかったが、20年ほど前から車道の雪や氷を真っ平に削る新しいブルが登場してからはワダチが消えて運転しやすくなった。
スケートリンクみたいに真っ平に削るので滑りやすいが、深いワダチよりはずっとマシである。
ワダチはそれほど怖い。
〈このワダチはまだ柔らかいからマシだが、凍るとえらいことになる〉
昔は夜に雪が降ると除雪車が出て車道の雪を歩道のほうへと飛ばしていた。
しかし昼間に雪が降ると除雪車が出動しないので、車道にも雪がどんどん積もっていき、夜には圧雪になる。
そこをクルマが通るからワダチができていき、さらに雪が積もると圧雪はより厚くなり、ワダチも深くなる。
圧雪といってもツルツルのアイスバーンで、ワダチもツルツルである。
クルマを走らせるにはその深いワダチにタイヤを入れて走っていくしかない。
しかしワダチの左右はでこぼこで、まっすぐ走っていてもその凸凹にタイヤが弾かれ、クルマがスピンしてしまうことがよくあった。
一度などは完全に1回転して対向車線まで飛ばされ、そこのワダチにタイヤがはまってしまった。
対向車線だから前方からクルマが走ってきていた。
私は焦ったが、ここでアクセルを深く踏んで脱出しようとしたら余計に脱出が難しくなるという先輩の忠告を思い出し、焦る気持ちを抑えて、ギアをセコに入れてハンドブレーキを引きながら少しだけアクセルを踏んでタイヤをゆっくり回転させ、ようやくワダチから脱出して正面衝突を免れた。
ツルツルに凍った深みやワダチにタイヤがはまったときはこの方法で脱出するしかないことを私は先輩から教えられていたのだ。
もしアクセルを深く踏んでタイヤを激しく回転させれば、ツルツルの氷をさらにツルツルに磨くだけになり、余計に滑るようになって脱出は難しい。
深みやワダチにはまったら、タイヤをゆっくり回転させることでツルツル路面をタイヤがグリップできるようにして少しずつ脱出していくしかない。
それでも無理なら、スノーヘルパーという道具を駆動輪にかませて脱出する。
〈スノーヘルパー〉
今でもよほどの小道に入ると除雪が入っていなくてワダチができていたり、マンホールの場所だけ氷が溶けて窪みになっているところがある。
そんなところにタイヤがはまれば、タイヤをゆっくり回転させて脱出するかスノーヘルパーで抜け出すしかない。
しかし、そんな箇所は今はごく少なくて冬でも走りやすくなっている。
ワダチだらけだった昔の北海道の車道は本当に怖かった。
【ダイエット記録】1.0キロ減った。あと-2.4キロだ。