源氏物語イラスト訳【紅葉賀148】人もなくて | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏物語イラスト訳【紅葉賀148】人もなくて

また人もなくて、この内侍、常よりもきよげに、様体、頭つきなまめきて、装束、ありさま、いとはなやかに好ましげに見ゆるを、

 

【これまでのあらすじ】

桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。

光源氏18歳冬。藤壺宮は、光源氏との不義密通の御子を出産しました。源氏は宮中の女官に手を出すこともなかったのですが、年増の源典侍(げんのないしのすけ)には少し興味を持って、ちょっかいを出しています。

 

 

源氏物語イラスト訳 

 

 

またなく、この内侍常よりきよげに

訳)その他になく、この源典侍が、いつもよりこざっぱりとして

 

 

様体頭つきなまめき

訳)姿形髪の具合優美であっ

 

 

装束ありさま、いとはなやかに好ましげに見ゆる

訳)衣装や、外見も、とても華やかに感じがよく見えるのを

 

 

 

【古文】

またなく、この内侍常よりきよげに様体頭つきなまめき装束ありさま、いとはなやかに好ましげに見ゆる

 

【訳】

その他になく、この源典侍が、いつもよりこざっぱりとして姿形髪の具合優美であっ衣装や、外見も、とても華やかに感じがよく見えるのを

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【また】…そのほかに。それとは別に

■【も】…添加の係助詞

■【なく】…ク活用形容詞「なし」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【内侍(ないし)】…内侍司(ないしのつかさ)の女官。ここでは、源典侍(げんのないしのすけ)のこと

■【常より】…いつもより

■【きよげに】…ナリ活用形容動詞「きよげなり」連用形

※【清げなり】…すっきりとして美しい

■【様体(ようだい)】…姿・形。かっこう。容姿

■【頭(かしら)つき】…髪の生え具合

■【なまめく】…上品である。優雅である

■【て】…単純接続の接続助詞

■【装束(さうぞく)】…衣装

■【ありさま】…外見

■【いと】…とても

■【はなやかに】…ナリ活用形容動詞「華やかなり」連用形

■【好ましげに】…ナリ活用形容動詞「好ましげなり」連用形

■【見ゆる】…ヤ行下二段動詞「見ゆ」連体形

■【を】…対象の格助詞

 

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

主上の御梳櫛にさぶらひけるを、果てにければ、主上は御袿の人召して出でさせたまひぬるほどに、また人もなくて、この内侍、常よりもきよげに、様体、頭つきなまめきて、装束、ありさま、いとはなやかに好ましげに見ゆるを、「さも古りがたうも」と、心づきなく見たまふものから、「いかが思ふらむ」と、さすがに過ぐしがたくて、裳の裾を引きおどろかしたまへれば、かはぼりのえならず画きたるを、さし隠して見返りたるまみ、いたう見延べたれど、目皮らいたく黒み落ち入りて、いみじうはつれそそけたり。

 

】 傍線部「この内侍」の様子として最も適当なものを選べ。

 

.誰もいないのを見計らって、源氏に言い寄ってきた。

 

.顔や体つきは人並みであったが、優雅な雰囲気が漂っていた。

 

.年齢のわりには、みずみずしく感じのよい美しさが漂っていた。

 

.髪の具合や外見は、年相応の妖艶ななまめかしさがあふれていた。

 

.衣装の選び方が、他の女官とは比べものにならなかった。

 

 

「この内侍(ないし)」というのは、

源典侍(げんのないしのすけ)のことです。

 

 

内侍司(ないしのつかさ)で、帝のお世話係としてお仕えする女官のなかに、典侍(ないしのすけ)がおります。

 

桐壺帝は、その女官たちの手を借りて、身支度をととのえていました。

 

髪の毛を梳かし終え、

次は、衣装をととのえるということで、お出になります。

 

おそらく、光源氏もその場に伺候していて、

この、一人残った源典侍のようすを見ていたのですね。

 

 

 

 

 

 

 

※【答え】は最後にあります。ぜひやってみてね!

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