源氏物語イラスト訳【紅葉賀141】げにあやしう | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏物語イラスト訳【紅葉賀141】げにあやしう

「げにぞ、あやしう好いたまはざめる」と、試みに戯れ事を聞こえかかりなどする折あれど、情けなからぬほどにうちいらへて、

 

【これまでのあらすじ】

桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。

光源氏18歳冬。藤壺宮は離宮に下がり、光源氏との不義密通の御子を出産しました。源氏は罪悪感に苛まれながらも、左大臣邸にも行かず、二条院で紫の君と過ごすことが多く、父帝から怒られています。

 

 

源氏物語イラスト訳 

 

 

げにぞ、あやしう好いたまはめる

訳)なるほど不思議と好色な振る舞いなさらないようだ

 

 

試み戯れ事聞こえかかりなどするあれ

訳)試し冗談申しかけたりなどするもあるけれど

 

 

情けなからほどうちいらへ

訳)薄情でない程度軽く返事し

 

 

【古文】

げにぞ、あやしう好いたまはめる試み戯れ事聞こえかかりなどするあれ情けなからほどうちいらへ

 

【訳】

なるほど不思議と好色な振る舞いなさらないようだ試し冗談申しかけたりなどするもあるけれど薄情でない程度軽く返事し

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【げに】…なるほど

■【ぞ】…強意の係助詞(結び;「める」)

■【あやしう】…シク活用形容詞「あやし」連体形ウ音便

※【あやし】…不思議だ

■【好(す)い】…カ行四段動詞「好く」連用形イ音便

※【好(す)く】…異性に熱中する。色好みである

■【たまは】…ハ行四段動詞「たまふ」未然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(女房⇒源氏)

■【ざ】…打消の助動詞「ず」連体形撥音便無表記

■【める】…推定の助動詞「めり」連体形

■【と】…引用の格助詞

■【試(こころ)み】…試(ため)し

■【に】…目的の格助詞

■【戯(たはぶ)れ事】…冗談

■【を】…対象の格助詞

■【聞こえかかる】…申しかける、話しかけ申し上げる

※【聞こゆ】…「言ふ」の謙譲語(作者⇒源氏)

※【言ひかかる】…話しかける

■【など】…例示の副助詞

■【する】…サ変動詞「す」連体形

■【折(をり)】…

■【も】…強意の係助詞

■【あれ】…ラ変動詞「あり」已然形

■【ど】…逆接の接続助詞

■【情けなから】…ク活用形容詞「なさけなし」未然形

※【情けなし】…思いやりがない。薄情だ。つれない

■【ぬ】…打消の助動詞「ず」連体形

■【ほど】…程度

■【に】…状態の格助詞

■【うち~】…余韻を残す接頭語

■【いらへ】…ハ行下二段動詞「いらふ」連用形

※【いらふ】…返事する

■【て】…単純接続の接続助詞

 

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

「げにぞ、あやしう好いたまはざめる」と、試みに戯れ事を聞こえかかりなどする折あれど、情けなからぬほどにうちいらへて

 

】 傍線部の説明として最も適当なものを選べ。

 

.源氏が女官から口説かれても、相手を思いやることなく軽く受け流していた

 

.源氏が女官から口説かれても、情人関係を作ろうとは決してしなかった

 

.源氏が女官から口説かれても、相手に恥をかかせない程度に軽くあしらっていた

 

.源氏が口説いた女官は、皆情愛深く源氏になびいてしまっていた

 

.源氏から言い寄られた女官は、気丈にふるまって源氏を遠ざけていた

 

 

【情けなし】は、現代の意味ももちろんありますが、

情=愛情

という、字義の意味もあります。

笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

 

 

わかる・読める・解ける Key & Point 古文単語330三訂版

 

古文単語は、現代使わない死語ならば、

英単語みたいに、丸暗記してもいいのですが、

 

基本的の語源をまず理解して、現代の意味にまで、どのように続いているのかを意識して、イメージで覚えていきましょう。

チューチューチュー

 

 

 

 

 

 

 

 

※【答え】は最後にあります。ぜひやってみてね!

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