源氏物語イラスト訳【紅葉賀142】まことに | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏物語イラスト訳【紅葉賀142】まことに

まことには乱れたまはぬを、「まめやかにさうざうし」と思ひきこゆる人もあり。

 

【これまでのあらすじ】

桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。

光源氏18歳冬。藤壺宮は離宮に下がり、光源氏との不義密通の御子を出産しました。源氏は罪悪感に苛まれながらも、左大臣邸にも行かず、二条院で紫の君と過ごすことが多く、父帝から怒られています。

 

 

源氏物語イラスト訳 

 

 

まことには乱れたまは

訳)本気では取り乱しなさらないのを

 

 

まめやかにさうざうし

訳)真面目ぶっもの足りない

 

 

思ひきこゆるあり

訳)と、お思い申し上げる女房いる

 

 

【古文】

まことには乱れたまは、「まめやかにさうざうし」と思ひきこゆるあり

 

【訳】

本気では取り乱しなさらないのを、「真面目ぶっもの足りない」と、お思い申し上げる女房いる

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【まこと】…誠実。誠意。真心

■【に】…状態の格助詞

■【は】…取り立ての係助詞

■【乱れ】…ラ行下二段動詞「みだる」連用形

■【たまは】…ハ行四段動詞「たまふ」未然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【まめやかに】…ナリ活用形容動詞「まめやかなり」連用形

※【まめやかなり】…真面目だ

■【さうざうし】…もの足りない

■【と】…引用の格助詞

■【思ひ】…ハ行四段動詞「おもふ」連用形

■【きこゆる】…ヤ行下二段動詞「きこゆ」連体形

※【きこゆ】…謙譲の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【人】…ここでは、女房の意

■【あり】…ラ変動詞「あり」終止形

 

 

重要古語一覧はこちら

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

まことには乱れたまはぬを、「まめやかにさうざうし」と思ひきこゆる人もあり。

 

】 傍線部の心情説明として最も適当なものを選べ。

 

.源氏が女官に懸想せず好色を示さないことに対して、女官たちはもの足りなく思っていた

 

.源氏が女官の暴言にも心を乱したりしないので、女官たちは悔しく思っていた

 

.源氏が女官から口説かれても相手にしないことに、彼女たちはつらく思っていた

 

.源氏が女官を口説いても正式に付き合ってくれないので、彼女たちはやかましく抗議していた

 

.源氏から言い寄られた女官が口うるさいので、源氏は真面目に怒っていた

 

 

傍線部の心情や状況の説明問題は、

まず、傍線部の解釈を優先しましょう。

 

今回の傍線部分には、2つの重要古語が入ってますね。

 

【まめやかなり】

【さうざうし】

 

どちらも、現代にはあまり使われない、

覚えるべき重要古語です。

 

 

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しっかりイメージを持たせたうえで、

傍線部の状況を確認してみましょう。

チューチューチュー

 

 

 

 

 

 

 

 

※【答え】は最後にあります。ぜひやってみてね!

ウインクウインクウインク

 

 

 

 

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