源氏物語イラスト訳【紅葉賀138】いかなる | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏物語イラスト訳【紅葉賀138】いかなる

「…いかなるもののくまに隠れありきて、かく人にも怨みらるらむ」とのたまはす。

 

【これまでのあらすじ】

桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。

光源氏18歳冬。藤壺宮は離宮に下がり、光源氏との不義密通の御子を出産しました。源氏は罪悪感に苛まれながらも、左大臣邸にも行かず、二条院で紫の君と過ごすことが多く、父帝から怒られています。

 

 

源氏物語イラスト訳 

 

 

「…いかなるもののくまに隠れありきて、

訳)「…どのような物陰方々隠れ歩いて、

 

 

かく怨みらるらむ

訳)このように恨まれることをしているのだろう

 

 

のたまはす

訳)仰せられる

 

 

【古文】

「…いかなるもののくまに隠れありきて、かく怨みらるらむのたまはす

 

【訳】

「…どのような物陰方々隠れ歩いて、このように恨まれることをしているのだろう仰せられる

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【いかなる】…どのような

■【もの】…何か

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【くま(隈)】…(ひっこんで)目立たない所。物陰

■【に】…場所の格助詞

■【隠れ】…ラ行下二段動詞「かくる」連用形

■【―ありく】…方々~してまわる

■【て】…単純接続の接続助詞

■【かく】…このように

■【人】…ここでは、左大臣邸の人々をさす

■【に】…受身の対象の格助詞

■【怨(うら)み】…マ行上二段動詞「うらむ」未然形

■【らる】…受身の助動詞「らる」終止形

■【らむ】…現在の原因推量の助動詞「らむ」連体形

■【と】…引用の格助詞

■【のたまはす】…「言ふ」の尊敬語(作者⇒帝)

 

重要古語一覧はこちら

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

「さるは、好き好きしううち乱れて、この見ゆる女房にまれ、またこなたかなたの人びとなど、なべてならずなども見え聞こえざめるを、いかなるもののくまに隠れありきて、かく人にも怨みらるらむ」とのたまはす。

 

】 傍線部の意味として最も適当なものを選べ。

 

.動物の熊

 

.物陰

 

.よその民家

 

.物の怪

 

.物珍しい所

 

 

【くま】というのは、

目の下のクマ

でおなじみの、「隈」のことです。

笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

いろんな意味が想定できる多義語ですが、

「目の下のクマ」からもイメージが湧くと思います。

 

 

イメージを湧かせながら読むことで、古文目線が鍛えられますねっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

※【答え】は最後にあります。ぜひやってみてね!

ウインクウインクウインク

 

 

 

 

>>次へ

 

>>初めから読む

 

YouTubeにもちょっとずつ「イラスト訳」の動画をあげています。

日々の古文速読トレーニングにお役立てください。

おねがい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答え…【2】