源氏物語イラスト訳【紅葉賀131】かかるを | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏物語イラスト訳【紅葉賀131】かかるを

かかるを見捨てては、いみじき道なりとも、おもむきがたくおぼえたまふ。

 

【これまでのあらすじ】

桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。

光源氏18歳冬。藤壺宮は離宮に下がり、光源氏との不義密通の御子を出産しました。四月になり、藤壺宮と御子が宮中に戻りました。源氏は罪悪感に苛まれながらも、紫の君のいる二条院で時を過ごしています。

 

 

源氏物語イラスト訳 

 

 

かかる見捨ては、

訳)このような放っは、

 

 

いみじきなりとも

訳)ひどく重要な道途であっても

 

 

おもむきがたくおぼえたまふ

訳)出かけることはできない、と思われなさる

 

 

【古文】

かかる見捨ては、いみじきなりともおもむきがたくおぼえたまふ

 

【訳】

このような放っは、ひどいであっても出かけることはできない、と思われなさる

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【かかる】…このような準体法

■【を】…対象の格助詞

■【見捨て】…タ行下二段動詞「見捨つ」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【は】…取り立ての係助詞

■【いみじき】…シク活用形容詞「いみじ」連体形

※【いみじ】…非常だ。はなはだしい

■【道】…道中

■【なり】…断定の助動詞「なり」連用形

■【とも】…逆接仮定条件の接続助詞

■【おもむく】…出かける

■【―がたし】…~できない

■【おぼえ】…ヤ行下二段動詞「おぼゆ」の連用形

※【おぼゆ】…思われる

■【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒源氏)

 

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

もろともにものなど参る。いとはかなげにすさびて、
「さらば、寝たまひねかし」
と、危ふげに思ひたまへれば、かかるを見捨てては、いみじき道なりとも、おもむきがたくおぼえたまふ。

 

】 傍線部の指示内容として最も適当なものを選べ。

 

.紫の君の、早く源氏に寝てしまってほしいと焦っているようす。

 

.紫の君の、光源氏が外出するのではないかと、不安げなようす。

 

.紫の君の、光源氏が優柔不断でいるため心もとなげなようす。

 

.光源氏の、紫の君がまた機嫌を損ねるのではないかと、不安げなようす。

 

.光源氏の、紫の君が眠ってしまうのではないかと心もとねへなようす。

 

 

【かかる(かかり)】は、「このような」という意味の指示連体詞です。

 

基本的に、現代文と同様、直前の内容をさします。

 

今回は、源氏が「外出しないことにした」と言ったことに対し、紫の上の、「いとはかなげにすさびて、
『さらば、寝たまひねかし』と、危ふげに思ひたまへれば」までの内容を指します。

 

指示語は直前をさしますが、

結局、何を言いたいのかを明確に、

文意の全体的な掌握を心がけましょう!

 

 

 

 

 

 

 

※【答え】は最後にあります。ぜひやってみてね!

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おねがい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答え…【2】