源氏物語イラスト訳【紅葉賀124】御髪めでたく | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏物語イラスト訳【紅葉賀124】御髪めでたく

御髪のいとめでたくこぼれかかりたるを、かき撫でて、
「他なるほどは恋しくやある」
とのたまへば、うなづきたまふ。

 

【これまでのあらすじ】

桐壺帝の第二皇子として生まれた光源氏でしたが、源氏姓を賜り、臣下に降ります。亡き母の面影を追い求め、恋に渇望した光源氏は、父帝の妃である藤壺宮と不義密通に及び、懐妊させてしまいます。

光源氏18歳冬。藤壺宮は離宮に下がり、光源氏との不義密通の御子を出産しました。四月になり、藤壺宮と御子が宮中に戻りました。源氏は罪悪感に苛まれながらも、紫の君のいる二条院で時を過ごしています。

 

 

源氏物語イラスト訳 

 

 

御髪いとめでたくこぼれかかりたるかき撫で

訳)お髪とても見事にこぼれかかっているのをかき撫で

 

 

他なるほど恋しくある

訳)他へ出かけているは私の事が恋しいい」

 

 

のたまへうなづきたまふ

訳)おっしゃるうなずきなさる

 

 

【古文】

御髪いとめでたくこぼれかかりたるかき撫で
他なるほど恋しくあるのたまへうなづきたまふ

 

【訳】

お髪とても見事にこぼれかかっているのをかき撫で

他へ出かけているは私の事が恋しいい」

おっしゃるうなずきなさる

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【御髪(みぐし)】…(紫の君の)お髪

■【の】…主格の格助詞

■【いと】…とても

■【めでたく】…ク活用形容詞「めでたし」連用形

※【めでたし】…すばらしい。見事だ

■【こぼれかかる】…(髪が)垂れ下がって、顔や物にかかる

■【たる】…存続の助動詞「たり」の連体形

■【を】…対象の格助詞

■【かき撫(な)で】…ダ行下二段動詞「かきなづ」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

【他なる】…ナリ活用形容動詞「他なり」連体形

※【よそなり】…遠く離れている

■【ほど】…時。あいだ

■【は】…取り立ての係助詞

■【恋しく】…シク活用形容詞「恋し」連用形

■【や】…疑問の係助詞(結び;「ある」)

■【ある】…ラ変動詞「あり」連体形

■【と】…引用の格助詞

■【のたまへ】…ハ行四段動詞「のたまふ」已然形

※【のたまふ】…「言ふ」の尊敬語(作者⇒光源氏)

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【うなづき】…カ行四段動詞「うなづく」連用形

■【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒紫の君)

 

重要古語一覧はこちら

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

姫君、例の、心細くて屈したまへり。絵も見さして、うつぶしておはすれば、いとらうたくて、御髪のいとめでたくこぼれかかりたるを、かき撫でて、
他なるほどは恋しくやある
とのたまへば、うなづきたまふ。

 

】 傍線部の意味として最も適当なものを選べ。

 

.他へ出かけている時はあなたが恋しいよ

 

.他へ出かけている時は、私が恋しいですか

 

.他へ出かけている程度なら、私を恋しくはないのですね

 

.他へ出かけている程度なら、あなたを恋しく思ったりしない

 

.他へ出かけている時は、あなたを恋しくは思わない

 

 

「や」は、疑問・反語を表す係助詞です。

 

 

疑問か、反語かは、文脈判別する必要がありますが、

 

 

現代でも、それは変わらないですよね~!

 

古文での疑問・反語の使われ方を、イメージ速読していくなかで、身につけていきましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※【答え】は最後にあります。ぜひやってみてね!

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答え…【2】