源氏イラスト訳【末摘花10】乳母子 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【末摘花10】乳母子

左衛門の乳母とて、大弐のさしつぎに思いたるが女、大輔の命婦とて、内裏にさぶらふ、わかむどほりの兵部大輔なる女なりけり。

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

 

左衛門の乳母とて大弐さしつぎ思いたる

訳)左衛門の乳母いっ大弍の乳母大切に思っていらっしゃる

 

 

大輔の命婦とて内裏さぶらふ

訳)で、大輔の命婦いっ宮中お仕えする者は、

 

 

わかむどほり兵部大輔なるなりけり

訳)だいたいにおいてすっかり忘れることなど、でき なさらないのであっ

 

 

【古文】

左衛門の乳母とて大弐さしつぎ思いたる大輔の命婦とて内裏さぶらふわかむどほり兵部大輔なるなりけり

 

【訳】

左衛門の乳母いっ大弍の乳母大切に思っていらっしゃるで、大輔の命婦いっ宮中お仕えする者は、皇族の血筋を引く兵部大輔という人であっ

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【左衛門の乳母(めのと)】…光源氏の乳母の一人

■【とて】…といって。として

※【と】…引用の格助詞

※【て】…単純接続の接続助詞

■【大弐(だいに)】…大弐の乳母(めのと)。惟光の母。

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【さしつぎ】…すぐ次

■【に】…資格の格助詞

■【思(おぼ)い】…サ行四段動詞「思す」連用形イ音便

※【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬語(作者⇒光源氏)

■【たる】…存続の助動詞「たり」連体形

■【が】…連体修飾格の格助詞

【女(むすめ)】…

■【大輔(たいふ)の命婦(みやうぶ)】…左衛門乳母の娘。光源氏の乳母子の一人

■【とて】…といって。として

※【と】…引用の格助詞

※【て】…単純接続の接続助詞

■【内裏(だいり)】…宮中

■【に】…場所の格助詞

■【さぶらふ】…「仕ふ」の謙譲語(作者⇒桐壺帝)

■【わかむ(ん)どほり】…皇族の血統を引く

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【兵部大輔(ひょうぶたいふ)】…兵部省の次官

■【なる】…所在の助動詞「なり」連体形

【女(むすめ)】…

■【なり】…断定の助動詞「なり」連用形

■【けり】…過去の助動詞「けり」終止形

 

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☆本日の『源氏物語』☆

 

さあここで、新しい女房が登場します。

ちょっとややこしいので、整理しましょう。

 

大弐の乳母(めのと)」を覚えているでしょうか?

 

 

惟光のお母上ですね。

もう亡くなってるのかな…?

 

 

当時は、乳母(めのと)は、一人とは限らなかったみたいですね。

 

光源氏が、この大弐の乳母の次に慕っている乳母で、

左衛門の乳母」という人が出てきました。

 

 

彼女の娘が、今回登場する、「大輔の命婦」なのです。

 

 

 

つまり、

 

 

惟光と同様、

光源氏の乳母子というわけです。

 

ゲローゲローゲロー

 


 

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