源氏イラスト訳【末摘花11】大輔命婦 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【末摘花11】大輔命婦

いといたう色好める若人にてありけるを、君も召し使ひなどしたまふ。母は筑前守の妻にて、下りにければ、父君のもとを里にて行き通ふ。

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

 

いといたう好め若人ありけるを、

訳)とてもすごく恋愛に洗練され若女房あっのを、

 

 

召し使ひなどたまふ

訳)源氏の君召し使ったりなどしていらっしゃる

 

 

筑前守にて下りけれ

訳)母親筑前守として地方に下ってしまっので

 

 

父君もとにて行き通ふ

訳)父兵部大輔里家にして通っている

 

 

【古文】

いといたう好め若人ありけるを、召し使ひなどたまふ筑前守にて下りけれ父君もとにて行き通ふ

 

【訳】

とてもすごく恋愛に洗練され若女房あっのを、源氏の君召し使ったりなどしていらっしゃる母親筑前守として地方に下ってしまっので父兵部大輔里家にして通っている

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【いと】…とても

■【いたう】…ク活用形容詞「いたし」連用形ウ音便

※【いたし】…ひどい。はなはだしい

■【色好め】…マ行四段動詞「色好む」已然形

※【色好む】…洗練された恋愛をする

■【る】…完了の助動詞「り」連体形

■【若人(わこうど)】…若い女房

■【に】…断定の助動詞「なり」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【あり】…ラ変動詞「あり」連用形

■【ける】…過去の助動詞「けり」連体形

■【を】…対象の格助詞

■【君(きみ)】…源氏の君。光源氏のこと

【も】…添加の係助詞

■【召し使ひ】…お呼び寄せになって雑用などをさせること

※【召す】…「呼ぶ」の尊敬語(作者⇒光源氏)

■【など】…例示の副助詞

■【し】…サ変動詞「す」連用形

■【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【母】…大輔命婦の母。左衛門の乳母のこと

■【は】…取り立ての係助詞

■【筑前守(ちくぜんのかみ)】…福岡県北部の国守

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【妻】…ここでは、再婚した

■【にて】…資格の格助詞

【下り】…ラ行四段動詞「下る」連用形

※【下(くだ)る】…地方に下る。赴任する

■【に】…完了の助動詞「ぬ」連用形

■【けれ】…過去の助動詞「けり」已然形

■【ば】…順接確定条件(原因・理由)の接続助詞

■【父君】…大輔命婦の実父。兵部大輔をさす。

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【もと】…(人のいる)所

■【を】…対象の格助詞

■【里(さと)】…里家。実家

■【にて】…資格の格助詞

■【行き通ふ】…行き来する。往来する

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆

 

大輔命婦の話の続きです。

 

 

光源氏の乳母であった、左衛門の乳母。

今は、再婚して、筑前守について、地方にいるみたいです。

 

 

なので、大輔命婦は、実父である兵部大輔の所に住んでいるようです。

兵部大輔は、皇族の血統なので、

彼女も、「色好める」と評価されています。

 

 

彼女は、惟光と同様、光源氏の乳母子です。

 

命婦」というのは、宮中の女官です。

桐壺帝の女の一人ですよね!

 

しかし、光源氏は、この命婦を、惟光と同様、召し使っているわけです。

…おそらく、肉体関係も、あったのではないかと…。

 

ゲローゲローゲロー

 


 

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