源氏イラスト訳【若紫381】主語判別 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫381】主語判別

東の対に渡りたまへるに、立ち出でて、庭の木立、池の方など、覗きたまへば、霜枯れの前栽、絵に描けるやうにおもしろくて、

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日々の古文速読トレーニングにお役立てください。

おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

東の対渡りたまへ立ち出で

訳)東の対の屋渡りなさっ時に立って端に出て行っ

 

 

木立、池など覗きたまへ

訳)木立や、池方面などを、のぞきなさる

 

 

霜枯れ前栽、絵描けやうにおもしろくて、

訳)霜枯れ植え込みが、絵描いように美しくて、

 

 

【古文】

東の対渡りたまへ立ち出で、庭木立、池など覗きたまへ霜枯れ前栽、絵描けやうにおもしろくて、

 

【訳】

東の対の屋渡りなさっ時に立って端に出て行っ、庭木立や、池方面などを、のぞきなさる霜枯れ植え込みが、絵描いように美しくて、

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【東の対(ひむがしのたい)】…東の対の屋

■【に】…場所の格助詞

■【渡り】…ラ行四段動詞「渡る」連用形

※【渡る】…行く。移動する

■【たまへる】…~ていらっしゃる。~なさった

※【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

※【る】…完了の助動詞「り」連体形

■【に】…時の格助詞

■【立ち出で】…ダ行下二段動詞「立ち出づ」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【方(かた)】…方面

■【など】…例示の副助詞

■【覗(のぞ)き】…カ行四段動詞「のぞく」連用形

■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【霜枯れ(しもがれ)】…草木が霜によって枯れること

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【前栽(せんざい)】…庭の植え込み

■【に】…対象の格助詞

■【描け】…カ行四段動詞「描く」已然形

■【る】…完了(存続)の助動詞「り」連体形

■【やうに】…比況の助動詞「やうなり」連用形

■【おもしろく】…ク活用形容詞「おもしろし」連用形

※【おもしろし】…興味深い。美しい

■【て】…単純接続の接続助詞

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆

 

なかなか主語がとりにくい部分です。

 

「東の対に渡りたまへる」の主語は、光源氏です。

これまでの文脈から、東の対の屋は光源氏のふだん使いの部屋のようだから、そこで文脈判断します。

 

 

このように、文脈も含めて、

いろんな根拠を念頭に置いて、

主語判別していきたいものですね!

 

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