源氏イラスト訳【若紫369】対屋 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫369】対屋

御几帳の帷子引き下ろし、御座など、ただひき繕ふばかりにてあれば、東の対に、御宿直物、召しに遣はして、大殿籠もりぬ。

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おねがい

 

【源氏物語イラスト訳】

 

御几帳帷子引き下ろし御座などただひき繕ふばかりあれ

訳)御几帳垂れ布引き下ろしご座所などちょっと整えるだけ使えるので

 

 

東の対宿直物召し遣はし

訳)東の対寝具類お取り寄せ人をやっ

 

 

大殿籠もり

訳)お休みになっ

 

 

【古文】

御几帳帷子引き下ろし御座などただひき繕ふばかりあれ東の対宿直物召し遣はし大殿籠もり

 

【訳】

御几帳垂れ布引き下ろしご座所などちょっと整えるだけ使えるので東の対寝具類お取り寄せ人をやっお休みになっ

 

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■【御(み)―】…尊敬の接頭語(作者⇒光源氏)

■【几帳(きちょう)】…部屋の仕切り

■【引き下ろし】…サ行四段動詞「引き下ろす」連用形

■【御坐(おまし)】…御座所

■【など】…例示の副助詞

■【ただ】…ちょっと。ただひたすら

■【ひき繕(つくろ)ふ】…整える「ひき」は接頭語

■【ばかり】…限定の副助詞

■【に】…断定の助動詞「なり」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【あれ】…ラ変動詞「あり」已然形

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【東の対】…東の対の屋(別棟の部屋)

■【に】…場所の格助詞

■【御―】…尊敬の接頭語(作者⇒光源氏)

■【宿直物(とのゐもの)】…寝具類。夜具

■【召し】…サ行四段動詞「召す」連用形

※【召(め)す】…「呼ぶ」の尊敬語(作者⇒光源氏)

■【に】…目的の格助詞

■【遣はし】…サ行四段動詞「遣はす」連用形

※【遣はす(つかわす)】…「遣る」の謙譲語(作者⇒光源氏)

■【て】…単純接続の接続助詞

■【大殿籠(おほとのご)もり】…ラ行四段動詞「大殿籠もる」連用形

※【大殿籠もる】…「寝」の尊敬語(作者⇒若紫)

■【ぬ】…完了の助動詞「ぬ」終止形

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆

 

急なことなので、

御几帳などもない「西の対」だったのでしょう。

 

なので、ふだん使っている「東の対」から、几帳や屏風、夜具などをもってきて、それで若紫たちは、お休みになれたのでしょう。

 

ちなみに、「対」というのは「対屋(たいのや)」のことです。

寝殿造りで、別棟の建物になります。

 

 

チュー

 


 

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