源氏イラスト訳【若紫362】隠忍 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫362】隠忍

若君も、あやしと思して泣いたまふ。少納言、とどめきこえむかたなければ、昨夜縫ひし御衣どもひきさげて、自らもよろしき衣、着かへて、乗りぬ。

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

若君あやし思し泣いたまふ

訳)若紫異常な事態だお思いになっ泣きなさる

 

 

少納言とどめきこえかたなけれ

訳)少納言の乳母は、お止め申し上げるような方法ないので

 

 

昨夜縫ひ御衣どもひきさげ

訳)昨夜縫っご衣装ひっさげ

 

 

自らよろしき着かへ乗り

訳)自分自身悪くない着物着替え、車に乗っ

 

 

【古文】

若君あやし思し泣いたまふ少納言とどめきこえかたなけれ、昨夜縫ひ御衣どもひきさげ自らよろしき着かへ乗り

 

【訳】

若紫異常な事態だお思いになっ泣きなさる少納言の乳母は、お止め申し上げるような方法ないので、昨夜縫っご衣装ひっさげ自分自身悪くない着物着替え、車に乗っ

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【若宮(わかみや)】…若紫の姫宮のこと

■【も】…添加の係助詞

■【あやし】…おかしい。異常だ

■【と】…引用の格助詞

■【思(おぼ)し】…サ行四段動詞「思す」連用形

※【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬語(作者⇒若紫)

■【て】…単純接続の接続助詞

■【泣い】…カ行四段動詞「泣く」連用形イ音便

■【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒若紫)

■【少納言】…若紫の侍従、少納言の乳母

■【とどめ】…マ行下二段動詞「とどむ」連用形

■【聞こえ】…ヤ行下二段動詞「きこゆ」未然形

※【きこゆ】…謙譲の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【む】…婉曲の助動詞「む」連体形

■【かた】…方法

■【なけれ】…ク活用形容詞「無し」已然形

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【縫ひ】…ハ行四段動詞「縫ふ」連用形

■【し】…過去の助動詞「き」連体形

■【御衣(おんぞ)】…ご衣類

■【―ども】…複数の接尾語

■【ひきさげ】…ガ行下二段動詞「ひきさぐ」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【自ら(みづから)】…自分自身

■【も】…添加の係助詞

■【よろしき】…シク活用形容詞「よろし」連体形

※【よろし】…悪くない

■【衣(きぬ)】…着物

■【着かへ】…ハ行下二段動詞「着替ふ」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【乗り】…ラ行四段動詞「乗る」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆

 

少納言の反論むなしく、

光源氏の強引さには、勝てなかったようです。

 

ついて行ったのは、

やはり、少納言の乳母のようですね。

 

ちょうど、明日の引っ越しに備えて、

着物を縫っていたようなので、

(これ伏線にもありましたね)

 

それだけを持って、

隠忍自重の思いで、出立したようです。

 

ガーンガーンガーン

 


 

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