源氏イラスト訳【若紫322】私がいる | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫322】私がいる

「何か、さしも思す。今は、世に亡き人の御ことは、かひなし。おのれあれば」

など語らひきこえたまひて、

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

しも思す

訳)どうしてそんなお悲しみなさるか、いやその必要はない

 

 

今は亡きことかひなし

訳)今となっては、もうこの世いないことどうしようもない

 

 

おのれあれなど語らひきこえたまひ

訳)がついているのでなどとお話申し上げなさっ

 

 

【古文】

しも思す今は亡きことかひなしおのれあれ

など語らひきこえたまひ

 

【訳】

どうしてそんなお悲しみなさるか、いやその必要はない今となっては、もうこの世いないことどうしようもないがついているので

などとお話申し上げなさっ

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【何】…どうして~か

■【か】…反語の係助詞

■【さ】…そう。そんな指示副詞

■【し】…強意の副助詞

■【も】…強意の係助詞

■【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬(兵部郷宮⇒若紫)

■【今は】…今となっては

■【世(よ)】…この世

■【に】…場所の格助詞

■【亡き】…ク活用形容詞「亡し」連体形

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【御―】…尊敬の接頭語(少納言乳母⇒故尼君)

■【は】…取り立ての係助詞

■【かひなし】…しかたがない。どうしようもない

■【おのれ】…わたし

■【あれ】…ラ変動詞「あり」已然形

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【など】…引用の副助詞

■【語らひ】…ハ行四段動詞「語らふ」連用形

※【語らふ】…親しく話し合う

■【きこえ】…ヤ行下二段動詞「きこゆ」連用形

※【きこゆ】…謙譲の補助動詞(作者⇒若紫)

■【たまひ】…ハ行四段動詞「たまふ」の連用形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒兵部郷宮)

■【て】…単純接続の接続助詞

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆

 

「おのれあれば」とは、

「私がいるから大丈夫!」という励ましの気持ち。

 

お父さんから、こんなふうに言われたら、

若紫も心強いでしょうね。

 

 

 

 

しかし、彼は、このまま帰ろうとしています。

えー

 


 

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