源氏イラスト訳【若紫323】もらい泣き | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫323】もらい泣き

暮るれば帰らせたまふを、いと心細しと思いて、泣いたまへば、宮、うち泣きたまひて、

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

暮るれ帰らたまふ

訳)日が暮れるお帰りあそばすのを

 

 

いと心細し思い泣いたまへ

訳)とても心細いお思いになっ泣きなさる

 

 

うち泣きたまひ

訳)父宮も、もらい泣きなさっ

 

【古文】

暮るれ帰らたまふいと心細し思い泣いたまへうち泣きたまひ

「いとかう、思ひな入りたまひそ。今日明日、渡したてまつらむ」など、返す返すこしらへおきて、出でたまひぬ。

 

【訳】

日が暮れるお帰りあそばすのをとても心細いお思いになっ泣きなさる父宮も、もらい泣きなさっ

 〔兵部卿宮〕「けっして、そんなにご心配なさるな。今日明日のうちに、お移し申そう」などと、繰り返しなだめすかして、お帰りになった。

 

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■【暮るれ】…ラ行下二段動詞「暮る」已然形

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【帰ら】…ラ行四段動詞「帰る」未然形

■【せ】…尊敬の助動詞「す」連用形

■【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒兵部郷宮)

■【を】…対象の格助詞

■【いと】…とても

■【心細し】…ク活用形容詞「心細し」終止形

■【と】…引用の格助詞

■【思(おぼ)い】…サ行四段動詞「思(おぼ)す」連用形イ音便

※【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬語(作者⇒若紫)

■【て】…単純接続の接続助詞

■【泣い】…カ行四段動詞「泣く」連用形イ音便

■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒若紫)

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【宮】…若紫の父、兵部郷宮をさす

■【うち―】…ちょっと~接頭語

■【たまひ】…ハ行四段動詞「たまふ」連用形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒兵部郷宮)

■【て】…単純接続の接続助詞

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆

 

やっぱり、兵部郷宮、帰るのですね。

 

 

 

光源氏でさえ、帰るのをためらったというのに…

 

えー

 


 

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