源氏イラスト訳【若紫307】六条御息所 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫307】六条御息所

いと忍びて通ひたまふ所の道なりけるを思し出でて、門うちたたかせたまへど、聞きつくる人なし。

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

いと忍び通ひたまふなりける思し出で

訳)たいそう忍ん通いなさる所へ道筋であっのをお思い出しになっ

 

 

うちたたかたまへ

訳)少し叩かなさる

 

 

聞きつくるなし

訳)も聞きつける人もいない

 

 

【古文】

いと忍び通ひたまふなりける思し出でうちたたかたまへ聞きつくるなし

 

【訳】

たいそう忍ん通いなさる所へ道筋であっのをお思い出しになっ少し叩かなさる聞きつける人もいない

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【いと】…たいそう

■【忍び】…バ行上二段動詞「忍ぶ」連用形

※【忍(しの)ぶ】…人めにつかないようにする

■【て】…単純接続の接続助詞

■【通ふ】…女性のもとに通う

■【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【なり】…断定の助動詞「なり」連用形

■【ける】…過去の助動詞「けり」連体形

■【を】…対象の格助詞

■【思し出で】…ダ行下二段動詞「思し出づ」連用形

※【思(おぼ)し出(い)づ】…お思い出しになる

 「思ひ出づ」の尊敬語(作者⇒光源氏)

■【て】…単純接続の接続助詞

■【門(かど)】…家の門

■【うち―】…少し余韻を残す接頭語

■【せ】…使役の助動詞「す」連用形

■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【ど】…逆接の接続助詞

■【聞きつくる】…カ行下二段動詞「聞きつく」連体形

※【聞きつく】…聞きつける

■【なし】…いない

 

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☆本日の『源氏物語』☆

 

光源氏と若紫は

「まことの懸想」ではないため、

 

後朝の別れも、なんだかもの足りなく感じていました。

ショボーンショボーンショボーン

 

そこで、

通りすぎる道すがら、

 

「あ。この道は、愛しいあの女人の――」

と、思い出したわけですね。

キョロキョロキョロキョロキョロキョロ

 

ちなみに、若紫が住むこの場所を知ったのは、

「六条京極わたり」に通う途中であったため、

 

この道に住む女人は、

六条御息所ではないか?

 

と推測されます。。。

 

 


 

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