源氏イラスト訳【若紫302】提案 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫302】提案

「いとあはれに見たてまつる御ありさまを、今はまして、片時の間もおぼつかなかるべし。明け暮れ眺めはべる所に、渡したてまつらむ。

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

いとあはれにたてまつるありさまを、

訳)とてもお気の毒に 受け申し上げる様子を、

 

 

まして、片時おぼつかなかるべし

訳)以前にもまして、片時見なくては気がかりでならないだろう

 

 

明け暮れ眺めはべる渡したてまつら

訳)毎日物思いにふけって暮らしております、お移し申し上げよう

 

 

【古文】

いとあはれにたてまつるありさまを、まして、片時おぼつかなかるべし明け暮れ眺めはべる渡したてまつら。…」

 

【訳】

とてもお気の毒に 受け申し上げる様子を、以前にもまして、片時見なくては気がかりでならないだろう毎日物思いにふけって暮らしております、お移し申し上げよう。…」

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【いと】…とても

■【あはれに】…ナリ活用形容動詞「あはれなり」連用形

※【あはれなり】…しみじみ気の毒だ

■【見たてまつる】…拝見する

※【見】…マ行上一段動詞「見る」連用形

※【たてまつる】…謙譲の補助動詞(光源氏⇒若紫)

■【御―】…尊敬の接頭語(光源氏⇒若紫)

■【ありさま】…様子

■【を】…対象の格助詞

■【今は】…今では。今となっては

※【は】…取り立ての係助詞

■【まして(況して)】…以前にもまして副詞

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【も】…強意の係助詞

■【おぼつかなかる】…ク活用形容詞「おぼつかなし」連体形

※【おぼつかなし】…気がかりだ。心配だ

■【べし】…推量の助動詞「べし」終止形

■【明け暮れ】…毎日。ふだん

■【眺め】…マ行下二段動詞「眺む」連用形

※【眺(なが)む】…物思いにふける

■【はべる】…ラ行変格活用動詞「はべり」連体形

※【はべり】…丁寧の補助動詞(光源氏⇒少納言乳母)

■【に】…場所の格助詞

■【渡し】…サ行四段動詞「渡る」未然形

※【渡(わた)す】…別の所に移す。移動させる

■【たてまつら】…ラ行四段動詞「たてまつる」未然形

※【たてまつる】…謙譲の補助動詞(光源氏⇒若紫)

■【む】…意志の助動詞「む」終止形

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆

 

さあ、光源氏が、ダイレクトに

若紫の「もらい受け」を提案してきましたね。

びっくりびっくりびっくり

 

「明け暮れ眺めはべる所」というのは

光源氏自身の邸宅のこと。

上差し

 

若紫のことをずっと想い続けて

物思いにふけっている我が家――

ということで、「眺め」を用いているんですね。

 

笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 


 

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