源氏イラスト訳【若紫293】伺候 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫293】伺候

「御格子参りね。もの恐ろしき夜のさまなめるを、宿直人にてはべらむ。…」

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

YouTubeでも「イラスト訳」の動画を作成しています。

見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。

おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

格子参り

訳)格子下ろしてさし上げなさい

 

 

もの恐ろしきさまめる

訳)何となく恐ろしい様子であるようなので

 

 

宿直人にてはべら

訳)宿直人として伺候いたそ

 

【古文】

格子参りもの恐ろしきさまめる宿直人にてはべら。…」

 

【訳】

格子下ろしてさし上げなさい何となく恐ろしい様子であるようなので宿直人として伺候いたそ。…」

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【御(み)―】…尊敬の接頭語(光源氏⇒若紫)

■【格子(こうし)】…角材を縦横に組み合わせた黒塗りの戸。建物の柱と柱の間にはめる。上下二枚に分かれ、上だけを外側につり上げて開き、下は固定してある。開放するときは上下とも取りはずすこともある。

■【御格子参る】…(御殿の)格子をお上げする。また、格子をお下ろしする(格子の上げ下げについての謙譲語)。ここでは、格子をお下ろしするの意。

※【参る】…「下ろす」の謙譲語(光源氏⇒若紫)

■【ね】…完了(強意)の助動詞「ぬ」命令形

■【もの恐ろし】…なんとなく恐ろしい

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【さま】…ようす

■【な】…断定の助動詞「なり」連体形撥音便無表記

■【める】…推定の助動詞「めり」連体形

■【を】…順接の接続助詞

■【宿直人(とのゐびと)】…宿直をする人

■【にて】…~として資格の格助詞

■【はべら】…ラ変動詞「はべり」未然形

※【はべり】…「控ふ」の謙譲語(光源氏⇒若紫)

■【む】…意志の助動詞「む」終止形

 

重要古語一覧はこちら

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

☆本日の『源氏物語』☆

 

「恐ろしい夜だから、私が泊まってあげましょう!」

光源氏は、この状況までも味方につけるのですね。

滝汗滝汗滝汗

 

「はべり」は、

①「あり」の丁寧語

②「仕ふ」の謙譲語

と、2つの敬語の種類があるのですが、

 

ここでは文脈上、謙譲語で捉えるべきでしょう。

ニコニコ


 

>>次へ

 

>>初めから読む