源氏イラスト訳【若紫291】男女 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫291】男女

「さりとも、かかる御ほどを、いかがはあらむ。なほ、ただ世に知らぬ心ざしのほどを、見果てたまへ」とのたまふ。

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

さりともかかるほどを、いかがあら

訳)いくらなんでもこのような年齢のお方を、どのように するだろう か、いやどうにもしません

 

 

なほただ知らぬ心ざしほど

訳)やはりただ世間の男女例のないほどの私の愛情程度

 

 

見果てたまへのたまふ

訳)見届けくださいおっしゃる

 

【古文】

さりともかかるほどを、いかがあらなほただ知らぬ心ざしほど見果てたまへのたまふ

 

【訳】

いくらなんでもこのような年齢のお方を、どのように するだろう か、いやどうにもしませんやはりただ世間の男女例のないほどの私の愛情程度、お見届けくださいおっしゃる

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【さりとも】…そうはいっても。いくらなんでも

■【かかる】…このような

■【御―】…尊敬の接頭語(光源氏⇒若紫)

■【ほど】…年齢

■【を】…対象の格助詞

■【いかが】…どのように

■【は】…強意の係助詞

■【あら】…ラ変動詞「あり」未然形

■【む】…推量の助動詞「む」連体形

■【なほ】…やはり

■【ただ】…副詞

■【世に知らず】…世の中で他に例のない

※【世(よ)】…男女の仲。世の中

※【に】…比較対象の格助詞

※【知ら】…ラ行四段動詞「知る」未然形

※【ぬ】…打消の助動詞「ず」連体形

■【心ざし】…愛情

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【ほど】…程度

■【を】…対象の格助詞

■【見果て】…タ行下二段動詞「見果つ」連用形

※【見果(みは)つ】…見届ける

■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」命令形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(光源氏⇒少納言乳母)

■【と】…引用の格助詞

■【のたまふ】…「言ふ」の尊敬語(作者⇒光源氏)

 

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☆本日の『源氏物語』☆

 

「世」というのは、

「世に知らず」という慣用句があるいとおり、

「世間に類の見ない」などと訳出できればいいのですが、

 

言わずもがな

この「世」は、「男女の仲」というニュアンスで用いられています。

 

訳のなかには入れなくとも、

光源氏は、「男女の仲」を念頭に置いて

「世に知らず」という言葉を使っているんですね。

 

チューチューチュー


 

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