源氏イラスト訳【若紫286】艶髪 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫286】艶髪

なよよかなる御衣に、髪はつやつやとかかりて、末のふさやかに、探りつけられたる、いとうつくしう思ひやらる。

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

なよよかなる御衣に、つやつやとかかり

訳)柔らかなお召物の上につやつやと掛かっ

 

 

ふさやかに探りつけられたる

訳)先の方までふさふさとして探りあてることができのが、

 

 

いとうつくしう思ひやら

訳)とてもかわいらしいと想像せずにはいられない

 

 

【古文】

なよよかなる御衣に、つやつやとかかりふさやかに探りつけられたるいとうつくしう思ひやら

 

【訳】

柔らかなお召物の上につやつやと掛かっ先の方までふさふさとして探りあてることができのが、とてもかわいらしいと想像せずにはいられない

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【なよよかなる】…ナリ活用形容動詞「なよよかなり」連体形

※【なよよかなり】…柔らかだ

■【御衣(おんぞ)】…お召し物

■【に】…場所の格助詞

■【は】…取り立ての係助詞

■【つやつやと】…副詞

■【かかり】…ラ行四段動詞「かかる」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【末(すゑ)】…髪の毛先のほう

■【の】…主格の格助詞

■【ふさやかに】…ナリ活用形容動詞「ふさやかなり」連用形

■【探(さぐ)り】…ラ行四段動詞「探る」連用形

■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【れ】…完了の助動詞「り」已然形

■【ば】…順接確定条件の接続助詞

■【探りつけ】…カ行下二段動詞「探りつく」未然形

※【探りつく】…さぐりあてる

■【られ】…可能の助動詞「らる」連用形

■【たる】…完了の助動詞「たり」連体形(準体法)

■【いと】…とても

■【うつくしう】…シク活用形容詞「うつくし」連用形

※【うつくし】…かわいらしい

■【思ひやら】…ラ行四段動詞「思ひやる」未然形

※【思ひやる】…想像する

■【る】…自発の助動詞「る」終止形

 

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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

☆本日の『源氏物語』☆

 

「思ひやらる」(自然と想像される)とありますので、

やはり、実際に間近にいる若紫を

光源氏が手でまざぐっているのでしょう。

 

ちょっと、現代の感覚では容易に想像できない状況なので、

古典の世界ではよくあることかもしれませんが

イメージをつけるとなると

なかなか難しいものがありますね……。

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