源氏イラスト訳【若紫273】将来 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫273】将来

「…かくかたじけなきなげの御言の葉は、後の御心もたどりきこえさせず、いとうれしう思ひたまへられぬべき折節にはべりながら、

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おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

「…かくかたじけなきなげ言の葉

訳)このようにもったいないほど言葉

 

 

御心たどりきこえさせ

訳)後々お心づもり知ろうとは申し上げに、

 

 

いとうれしう思ひたまへられべき折節はべりながら

訳)とても嬉しく 存じあげずにはいられない だろうございますけれども

 

【古文】

「…かくかたじけなきなげ言の葉御心たどりきこえさせいとうれしう思ひたまへられべき折節はべりながら

 

【訳】

このようにもったいないほど言葉後々お心づもり知ろうとは申し上げに、とても嬉しく 存じあげずにはいられない だろうございますけれども

 

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■【かく】…このように

■【かたじけなげ】…ナリ活用形容動詞「かたじけなげなり」の語幹

※【かたじけなげなり】…もったいない

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【御―】…尊敬の接頭語(少納言⇒光源氏)

■【言の葉】…言葉。光源氏の申し出のこと

■【は】…取り立ての係助詞

■【後の御心】…後々のお心づもり。将来光源氏が心変わりされないかという配慮

■【も】…強意の係助詞

■【たどり】…ラ行四段動詞「たどる」連用形

※【たどる】…知ろうとする。あれこれ思案する

■【きこえさせ】…サ行下二段動詞「きこえさす」未然形

※【きこえさす】…謙譲の補助動詞(少納言⇒光源氏)

■【ず】…打消の助動詞「ず」連用形

■【いと】…とても

■【うれしう】…シク活用形容詞「嬉し」連用形ウ音便

■【たまへ】…ハ行下二段動詞「たまふ」未然形

※【たまふ】…謙譲の補助動詞(少納言⇒光源氏)

■【られ】…自発の助動詞「らる」連用形

■【ぬ】…強意の助動詞「ぬ」終止形

■【べき】…推量の助動詞「べし」連体形

■【折節(をりふし)】…

■【に】…断定の助動詞「なり」連用形

■【はべり】…「あり」の丁寧語(少納言⇒光源氏)

■【ながら】…逆接の接続助詞

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆

 

まだまだ少納言の言葉が続きます。

めちゃ長い・・・

絶望

 

「後の御心」とは、光源氏の「お心」です。

 

将来、ずっと若紫を愛し続ける、というお気持ちのことですね。

 

このように、自虐的に言うことで、

光源氏本人に、それに気づかせる、といった形で

わざと少納言は、この言葉を挟んでいるのですね。

 

口笛


 

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