源氏イラスト訳【若紫272】明白 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫272】明白

「…中空なる御ほどにて、あまたものしたまふなる中の、あなづらはしき人にてや、交じりたまはむ』など、過ぎたまひぬるも、世とともに思し嘆きつること、しるきこと多くはべるに、

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見るだけで楽に、古文の速読力が身についてきます。

おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

「…中空なるほどにてあまたものしたまふなる

訳)中途半端な年頃たくさんいらっしゃるというお子方の中

 

 

あなづらはしきにて交じりたまはなど

訳)侮りやすいとして仲間入りなさるだろうなどと

 

 

過ぎたまひぬる世とともに思し嘆きつること、

訳)亡くなりなさっ尼上常々 嘆いていらっしゃっことは、

 

 

しるきこと多くはべる

訳)明白な事実も多くございますので

 

【古文】

「…中空なるほどにてあまたものしたまふなるあなづらはしきにて交じりたまはなど過ぎたまひぬる世とともに思し嘆きつること、しるきこと多くはべる

 

【訳】

中途半端な年頃たくさんいらっしゃるというお子方の中侮りやすいとして仲間入りなさるだろうなどと亡くなりなさっ尼上常々 嘆いていらっしゃっことは、明白な事実も多くございますので

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【中空なる】…ナリ活用形容動詞「中空なり」連体形

※【中空なり】…中途半端だ

■【御―】…尊敬の接頭語(少納言乳母⇒若紫)

■【ほど】…年頃

■【にて】…時の格助詞

■【あまた】…たくさん

■【ものしたまふ】…いらっしゃる

※【ものす】…「あり」の代動詞

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(尼君⇒若紫)

■【なる】…伝聞の助動詞「なり」連体形

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【あなづらはしき】…シク活用形容詞「あなづらはし」連体形

※【あなづらはし】…軽く扱ってもかまわない。あなどりやすい

■【にて】…資格の格助詞

■【や】…疑問の係助詞

■【交じり】…ラ行四段動詞「交じる」連用形

※【交じる】…仲間に入る

■【たまは】…ハ行四段動詞「たまふ」未然形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(尼君⇒若紫)

■【む】…推量の助動詞「む」連体形

■【など】…引用の副助詞

■【過ぎ】…ガ行上二段動詞「過ぐ」連用形

※【過ぐ】…人が死ぬ。亡くなる

■【たまひ】…ハ行四段動詞「たまふ」連用形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(少納言⇒尼君)

■【ぬる】…完了の助動詞「ぬ」連体形

■【も】…強意の係助詞

■【世とともに】…常々。始終

■【思(おぼ)し】…サ行四段動詞「思す」連用形

※【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬(少納言⇒尼君)

■【嘆き】…カ行四段動詞「嘆く」連用形

■【つる】…完了の助動詞「つ」連体形

■【しるき】…ク活用形容詞「しるし」連体形

※【しるし】…明白だ。はっきりしている

■【はべる】…ラ変動詞「はべり」連体形

※【はべり】…「あり」の丁寧語(少納言⇒光源氏)

■【に】…順接の接続助詞

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆

 

少納言の言葉の続きです。

 

めちゃめちゃ長いですね。。。

絶望

 

手紙でなく、会話文では、

こんなふうに、思いのまましゃべり続けることは

現代でもあります。

 

会話文の解釈は、文構造というよりも

内容をイメージさせていくほうがいいですね。

 

口笛


 

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