源氏イラスト訳【若紫257】幼稚 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏イラスト訳【若紫257】幼稚

まめやかなる御とぶらひを聞こえ置きたまひて、帰りたまひぬ。

「げに、言ふかひなのけはひや。さりとも、いとよう教へてむ」と思す。

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けっして面白いものではありませんが、

がんばって視聴してもらうと、古文の速読力が身についてきます。

ためしに見てみてくださいねっ♪

おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

まめやかなるとぶらひ聞こえ置きたまひ

訳)誠実な見舞い申し置きなさっ

 

 

帰りたまひ

訳)帰りなさっ

 

 

げに言ふかひなけはひ

訳)ほんとうにどうしようもなく幼稚有様なぁ

 

 

さりともいとよう教へ思す

訳)そうであってもきっと よく教育ようお思いになる

 

 

【古文】

まめやかなるとぶらひ聞こえ置きたまひ帰りたまひ。「げに言ふかひなけはひさりともいとよう教へ思す

 

【訳】

誠実な見舞い申し置きなさっ帰りなさっ。「ほんとうにどうしようもなく幼稚有様なぁそうであってもきっと よく教育ようお思いになる

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【まめやかなる】…ナリ活用形容動詞「まめやかなり」連体形

※【まめやかなり】…まじめだ。誠実だ

■【御―】…尊敬の接頭語(作者⇒光源氏)

■【とぶらひ】…見舞い

■【を】…対象の格助詞

■【聞こえ置く】…申し置く

※【聞こゆ】…「言ふ」の謙譲語(作者⇒尼君)

※【言ひ置く】…言い残す

■【たまひ】…ハ行四段動詞「たまふ」連用形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【て】…単純接続の接続助詞

■【帰り】…ラ行四段動詞「帰る」連用形

■【たまひ】…ハ行四段動詞「たまふ」連用形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【ぬ】…完了の助動詞「ぬ」終止形

■【げに】…ほんとうに

■【言ふかひな】…ク活用形容詞「言ふかひなし」の語幹

※【言ふかひなし】…どうしようもない。幼稚だ

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【けはひ】…ありさま。ようす

■【や】…詠嘆の間投助詞

■【さりとも】…そうであっても

■【いと】…とても

■【よう】…ク活用形容詞「よし」連用形ウ音便

■【教へ】…ハ行下二段動詞「教ふ」連用形

■【て】…強意の助動詞「つ」未然形

■【む】…推量の助動詞「む」終止形

■【と】…引用の格助詞

■【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬語(作者⇒光源氏)

 

重要古語一覧はこちら

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

☆本日の『源氏物語』☆

 

聞かなかったふりをして帰りなさった光源氏ですが、

 

心の中では、若紫の幼稚さをふがいなく思っているようですね;;

 

ただ、若紫への熱がさめたわけではなく

それはそれとして、自分がしっかりと教育しようと

思っているのですね。

 

ロリコン文学と批判されたりしますが、

どんな女性でも、魅力を引き出して愛する光源氏。

 

ほんとうに、こんな男性がいたら

非常に魅惑的ですよね~!!

おねがい


 

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