源氏物語イラスト訳【若紫204】御文にも | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

源氏物語イラスト訳【若紫204】御文にも

御文にも、いとねむごろに書いたまひて、例の、中に、「かの御放ち書きなむ、なほ見たまへまほしき」とて、

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けっして面白いものではありませんが、

がんばって視聴してもらうと、古文の速読力が身についてきます。

ためしに見てみてくださいねっ♪

おねがい

【源氏物語イラスト訳】

 

いとねむごろに書いたまひ

訳)手紙においてとても心こめて書きなさっ

 

 

例の

訳)例によってその中

 

 

かの放ち書きなむなほたまへまほしき

訳)あの若紫のたどたどしい筆跡を、やはり拝見したいのです」あっ

 

 

【古文】

いとねむごろに書いたまひ例の、「かの放ち書きなむなほたまへまほしき

 

【訳】

手紙においてとても心こめて書きなさっ例によってその中、「あの若紫のたどたどしい筆跡を、やはり拝見したいのです」あっ

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【御】…尊敬の接頭語(作者⇒光源氏)

■【文(ふみ)】…手紙

■【にも】…~においても

※【に】…対象の格助詞

※【も】…強意の係助詞

■【いと】…とても

■【ねむごろに】…ナリ活用形容動詞「ねむごろなり」連用形

※【ねむごろなり】…心をこめて

■【書い】…カ行四段動詞「書く」連用形イ音便

■【たまひ】…ハ行四段動詞「たまふ」連用形

※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)

■【て】…単純接続の接続助詞

■【例(れい)の】…いつものように。例によって

■【中】…手紙の中

■【に】…場所を示す格助詞

■【かの】…あの

■【御】…尊敬の接頭語(光源氏⇒若紫)

■【放ち書き(はなちがき)】…たどたどしい幼い筆跡。文字を続けて書かずに、一字一字放して書くこと

■【なむ】…強意の係助詞(係り結びの法則)

■【なほ】…やはり

■【見たまへ】…拝見して

※【見】…マ行上一段動詞「見る」連用形

※【たまへ】…ハ行下二段動詞「たまふ」未然形

 【たまふ】…謙譲の補助動詞(光源氏⇒若紫)

■【まほしき】…希望の助動詞「まほし」連体形(係り結び)

■【とて】…と言って。~ということで

※【と】…引用の格助詞

※【て】…単純接続の接続助詞

 

重要古語一覧はこちら

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☆本日の『源氏物語』☆


「放ち書き」とは、文字がくずし字でつながっておらず、

一文字一文字書いてあるような文です。

 

今では普通のことですが、

平安当時は「連綿」と続いていく文字だったので、

これは、「幼い書きぶり」なんですね!

 

このような、重要古語でない言葉からも

当時の慣習や常識がよく伝わって来ますよね。

 

チュー

 

 

 


 

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