源氏物語イラスト訳【夕顔372】耳かしがまし
耳かしかましかりし砧の音を、思し出づるさへ恋しくて、「正に長き夜」とうち誦じて、臥したまへり。
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【源氏物語イラスト訳】
耳かしかましかりし砧の音を、思し出づるさへ恋しくて、
訳)耳にやかましく聞こえた砧(きぬた)で布を打つ音を、思い出しなさるのまでが、恋しくて、
「正に長き夜」
訳)「八月九月正に長き夜」
とうち誦じて、臥したまへり。
訳)と口ずさんで、横になりなさった。
【古文】
耳かしかましかりし砧の音を、思し出づるさへ恋しくて、「正に長き夜」とうち誦じて、臥したまへり。
【訳】
耳にやかましく聞こえた砧(きぬた)で布を打つ音を、思い出しなさるのまでが、恋しくて、「八月九月正に長き夜」と口ずさんで、横になりなさった。
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■【耳かしがましかり】
※【耳かしがまし】
■【し】
■【砧(きぬた)の音】
■【を】
■【思し出づる】
※【思(おぼ)し出(い)づ】
■【さへ】
■【恋しく】
■【て】
■【正(まさ)に長き夜】
■【と】
■【うち誦じ】
※【うち誦(ずん)ず】
■【て】
■【臥し】
※【臥(ふ)す】
■【たまへ】
※【たまふ】
■【り】
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