源氏物語イラスト訳【夕顔359】紅葉のやうやう
紅葉のやうやう色づくほど、絵に描きたるやうにおもしろきを見わたして、心よりほかにをかしき交じらひかなと、かの夕顔の宿りを思ひ出づるも恥づかし。
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【源氏物語イラスト訳】
紅葉のやうやう色づくほど、
訳)紅葉がだんだん色づいていくあたりが、
絵に描きたるやうにおもしろきを見わたして、
訳)絵に描いたように美しいのを見渡して、
心よりほかにをかしき交じらひかなと、
訳)思いがけず風流な奉公だなあと、
かの夕顔の宿りを思ひ出づるも恥づかし。
訳)あの夕顔の宿を思い出すのも恥ずかしい。
【古文】
紅葉のやうやう色づくほど、絵に描きたるやうにおもしろきを見わたして、心よりほかにをかしき交じらひかなと、かの夕顔の宿りを思ひ出づるも恥づかし。
【訳】
紅葉がだんだん色づいていくあたりが、絵に描いたように美しいのを見渡して、思いがけず風流な奉公だなあと、あの夕顔の宿を思い出すのも恥ずかしい。
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■【紅葉(もみぢ)】
■【の】
■【やうやう】
■【色づく】
■【ほど】
■【に】
■【描き】
■【たる】
■【やうに】
■【おもしろき】
※【おもしろし】
■【を】
■【見わたし】
■【て】
■【心よりほかに】
※【心の外(ほか)】
※【に】
■【をかしき】
※【をかし】
■【交(ま)じらひ】
■【かな】
■【と】
■【かの】
■【夕顔(ゆふがほ)】
■【の】
■【宿(やど)り】
■【を】
■【思ひ出づる】
※【思(おも)ひ出(い)づ】
■【も】
■【恥(は)づかし】
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☆本日の『源氏物語』☆
誰の視点で書いてあるのかな…
「交じらひ」という古語が出てきて初めて
右近の目線だったことに気づきます。
こういう、主語のわかりにくいの、
古文のなかで、結構出てくるんですよ^^;
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