源氏物語イラスト訳【夕顔346】我が身のほどの
「…我が身のほどの心もとなさを思すめりしに、命さへ堪へたまはずなりにしのち、はかなきもののたよりにて、頭中将なむ、まだ少将にものしたまひし時、見初めたてまつらせたまひて、
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【源氏物語イラスト訳】
「…我が身のほどの心もとなさを思すめりしに、
訳)「…自分の身の上の程度(出世)の頼りなさをお嘆きのようでしたが、
命さへ堪へたまはずなりにしのち、
訳)お命までも持ちこたえることができなさらず(お亡くなりに)なってしまった後、
はかなきもののたよりにて、頭中将なむ、
訳)ちょっとしたことの縁で、頭中将様が、
まだ少将にものしたまひし時、見初めたてまつらせたまひて、
訳)まだ少将でいらっしゃった時に、逢瀬を結び始め申し上げあそばすようになって、
【古文】
「…我が身のほどの心もとなさを思すめりしに、命さへ堪へたまはずなりにしのち、はかなきもののたよりにて、頭中将なむ、まだ少将にものしたまひし時、見初めたてまつらせたまひて、
【訳】
「…自分の身の上の程度(出世)の頼りなさをお嘆きのようでしたが、お命までも持ちこたえることができなさらず(お亡くなりに)なってしまった後、ちょっとしたことの縁で、頭中将様が、まだ少将でいらっしゃった時に、逢瀬を結び始め申し上げあそばすようになって、
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■【我(わ)】
■【が】
■【身(み)】
■【の】
■【ほど】
■【の】
■【心もとなさ】
■【を】
■【思(おぼ)す】
■【めり】
■【し】
■【に】
■【さへ】
■【堪へ】
■【たまは】
※【たまふ】
■【ず】
■【なり】
■【に】
■【し】
■【のち】
■【はかなき】
※【はかなし】
■【の】
■【たより】
■【にて】
■【頭中将(とうのちゅうじょう)】
■【なむ】
■【まだ】
■【少将(せうしゃう)】
■【に】
■【ものしたまふ】
※【ものす】
※【たまふ】
■【し】
■【見初め】
※【見初(みそ)む】
■【たてまつり】
■【せたまふ】
※【せ】
※【たまふ】
■【て】
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あら~っ!
やっぱり、夕顔は、頭中将の元カノだったのですね!
つまり、頭中将との間に娘までもうけた、
撫子(なでしこ)の君だったのですね!
光源氏が以前、思ったとおりでした!